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「福田・小沢会談」の裏で、大連立実現へ暗躍したあの“妖怪”たち

  「密室の45分」が永田町を揺るがせている。

 先日30日、福田康夫首相と民主党の小沢一郎代表がほかのだれも同席させず、2人きりの党首会談に臨んだせいだ。それを受けて、今でも「衆院の早期解散?」「いや、自民・民主の大連立の密約では?」とウワサはウワサを呼んでいるわけだが、ここに来て「密約」を疑わせる新情報が本誌に舞い込んできた。



争点はテロ特措法ではなかった?

 そもそも前記のような噂を煽ったのは、党首の側近たちがオロオロと慌てたせいでもある。「対テロ新法案の成立と引き換えに、衆院解散なんて約束してはダメ。大連立も受けてはなりません」。会談の直前、自民党ナンバー2の伊吹文明氏はいつものおっとりした表情から一転、引きつった声で福田首相に進言している。

 一方、小沢氏の側近を自任する山岡賢次国対委員長は、てっきり自分が日程調整するものだと思っていたのに、頭越しに党首2人で日程を決めてしまったことにショックを受け、「夜襲に遭った」とこぼした。

 これまで明らかになった会談のやりとりといえば……。

 福田 「テロ措置法案になんとか協力してほしい」
 小沢 「協力できることはするが、特措法は認められない。原則は国連の平和活動。その枠内で可能なことをすればいい」

「こんなやらせ会談を2人きりで交わすわけがない。やはり、大連立を話し合った形跡があるんだ」と両党の幹部たちは爆弾証言する。さらに、「あのフィクサーたちが蘇り、きな臭い裏工作があったんだよ」と、新情報を提供してくれた。


裏にうごめく3つの不気味な影

 証言を総合すると、それは先週のことらしい。東京・千代田区の料亭「福田家」で、自民党の与謝野馨前幹事長を3人の大物が取り囲んでいた。その3人とは、“大勲位”こと中曽根康弘元首相、“ナベツネ”こと読売新聞グループの渡辺恒雄会長、そしてナベツネの盟友である日本テレビの氏家斉一郎議長だったという。

「その席で中曽根さんたちは『現状を打開するには、大連立しかない』と与謝野さんを焚き付けたというんだ。なかでもナベツネさんはかつて、犬猿の仲だった自由党党首の小沢さんと自民党の野中広務さんを引き合わせ、保保連合を組ませた連立フィクサー。3人の勢いに与謝野さんも重い腰を上げたんだよ」(幹部)

 そこで与謝野氏は10月28日の日曜日、20年来の碁敵とされる小沢氏をわさわざ誘い出し、都内のホテルで囲碁対決をマスコミに公開。いわばアリバイづくりをした与謝野氏は、その際、公開されていない2人きりの時間を使い、“大連立”を説いたというのだ。

「しかも、この大連立工作の渦中、密かに福田さんと小沢さんを密会させたという情報もあり、確認に走っている」(政治部デスク)

 密室政治の復活、そしてフィクサーの暗躍。まるで、ひと昔前の自民党料亭政治をほうふつとさせるできごとではないか。マスコミの政治部記者も追い切れないこうした政界情報を、本誌は今後もウオッチしていきたい。
(編集部)

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最終更新:2008/06/11 17:04
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