日刊サイゾー トップ > カルチャー  > 『クライマーズ・ハイ』健闘光る 『花男』はジェット機貸し切りツアー

『クライマーズ・ハイ』健闘光る 『花男』はジェット機貸し切りツアー

clhigh.jpg(C)2008「クライマーズ・ハイ」フィルム・パートナーズ

 『花より男子ファイナル』が早くも動員200万人を突破した。同作には全日空が協力しており、香港のロケ地を巡るツアーも販売されているのだが、何とこの週末12日・13日は、全日空機を1機チャーターして映画のキャストたちが全国5都市を舞台挨拶に回ったんだとか。ハリウッドスターの来日で、プレイベートジェット(というか、スタジオがチャーターするジェット機)利用という話はよく聞くが、日本映画ではもちろん初めての事例。タイアップにせよ、日本もなかなかスケールのデカいキャンペーンをやるようになったものである。

 さて、新作では『クライマーズ・ハイ』に大注目。

 7月5日と6日のオープニング2日間では、動員13万4072名、興収1億7041万3199円となかなかの健闘。04年1月の『半落ち』(最終興収19億円)対比で110%の出足なので、横山秀夫原作では過去最高のスタート。監督の原田眞人作品としても、99年の『金融腐蝕列島・呪縛』(興収14億円)を超えて自己ベストを更新しそうな勢いだ。作品の評価の高さからしても、興収15億円以上、できれば20億円まで狙いたいところ。

 この『クライマーズ・ハイ』の成功は、TV局が関与しない日本映画がクリーンヒットを放ったという点で極めて意義深い。原作は50万部超のベストセラーだし、過去にTVドラマ化(NHKが制作し、2回に分けて放映)もされている、ある意味最近の日本映画の勝ちパターンを踏襲してはいる。しかし、昨今のTV局主導の製作委員会によるタイアップまみれ、過剰宣伝の産物とはひと味違う、作り手の骨太な意志とキャストたちの熱演によって造り出された、手の込んだ一品である。映画の世界にいる様々な人たちを勇気づけるヒットである。

 そして、やはり日本でもダメだったのが『スピード・レーサー』。全米での失敗の痛手は、ご当地日本でも癒されることはなかった。とはいえ、あの『マトリックス』を作った天才監督、いや、変態監督兄弟によるめくるめく映像世界をお見逃しないように。そして、くれぐれも小さなお子さんには見せないように。刺激が強すぎる。いずれにせよ、早く映画館に行かないと、上映が終わってしまう可能性が高い。急いで!(eiga.com編集長・駒井尚文)

各作品の詳細は以下より。

『花より男子ファイナル』
『クライマーズ・ハイ』
『スピード・レーサー』

『花より男子 ファイナル PHOTO BOOK』

フォトブックも売れてます。

Amazonで詳細を見る080314amazon.gif

【関連記事】 「仕事とは何か」を問う圧巻の群像劇『クライマーズ・ハイ』
【関連記事】 ヒット映画はテレビがつくる!? 『花より男子』記録的スタート
【関連記事】 『マッハGoGoGo』実写映画化! 超スピードを映画館で“体感”せよ!!

最終更新:2008/07/28 18:38
ページ上部へ戻る

配給映画

トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • twitter
  • feed
特集

【4月開始の春ドラマ】放送日、視聴率・裏事情・忖度なしレビュー!

月9、日曜劇場、木曜劇場…スタート日一覧、最新情報公開中!
写真
インタビュー

『マツコの知らない世界』出演裏話

1月23日放送の『マツコの知らない世界』(T...…
写真
人気連載

『24時間テレビ』強行放送の日テレに反省の色ナシ

「愛は地球を救う」のキャッチフレーズで197...…
写真
イチオシ記事

バナナマン・設楽が語った「売れ方」の話

 ウエストランド・井口浩之ととろサーモン・久保田かずのぶというお笑い界きっての毒舌芸人2人によるトーク番組『耳の穴かっぽじって聞け!』(テレビ朝日...…
写真