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『THE OUTSIDER SPECIAL』戦慄の舞台裏レポート【2】

os0406.jpg【1】はこちら

“男暦27年…マッドジーニイズ”
能仁(東京・27歳/初出場)

 青コーナー控え室にゴロンと横たわり、精神集中を図っていた能仁選手。据わった目付き。スキンヘッドに刻まれたトライバルタトゥー。タダ者じゃない雰囲気がプンプン漂うが、いったいどんな人物なのか? 恐る恐る声をかけた。

──その頭部のタトゥーは、いつ入れたんですか?

「去年ですね。彫り師の親方に入れてもらいました」

──背中にも英文字のタトゥーが入ってますよね。M……A……D……の先が読めません。なんて書いてあるんですか?

「マッドジーニイズ。僕のやってるバンド名です」

──てことは、能仁選手はミュージシャンでもあるんですか?

「……とは呼ばれたくないですね。肩書きでくくられるのが嫌いなんで」

──今回なぜ、アウトサイダーに出ようと思われたのでしょう?

os0407.jpg「21歳で結婚して以来、長い間落ち着いていたんですけど、それまではずっとアウトサイドで生きてました。去年離婚して、ちょうどそのころアウトサイダーの存在を知り、いろいろ思うところがありまして……。27歳になった今、果たして何が出来るのか。アウトサイドで生きていた時代に培ってきたもんが、まぁ衰えているとは思うけど、どこまで通用するのか、ってことを30になる前に試してみたかったんです」

──20代前半までは、暴走族などに所属を?

「いや、暴走族じゃないです。上限関係が嫌いだったので。でも、仲間との”つるみ”はありましたね。一人で暴れるときもあったし、仲間が暴れ始めてそれに乗っかることもありました」

──地元はどちらで?

「八王子です。不良が多い街でした。揉める相手といったらそこらへんの名のあるチームの奴らだったし、そいつらが出て来たからといって引けないので、喧嘩は絶えなかったですね」

──格闘技の経験は?

「ないに等しいですね。総合を半年かじって、草試合にちょっと出た程度」

──対戦相手はハタチの学生ですね。

os0408.jpg「すごい強い奴とやらせてほしい、とリングスさんにお願いしてたんですけど、まさに狙っていた通り。ちょうどやりたかったタイプの相手ですね。若くて、元気で、格闘技経験も豊富。そういう若くて強い相手に、ちょっとトシを感じてる部分もある俺が、どんだけ渡り合えるのかっていう腕試しをやりたかった。一発で倒されちゃうかもしれないけど、まぁ、思い切って行きますよ」

 一発で倒されはしなかったが、1R途中にタオルが投入され、敗れ去った能仁選手。しかし、殴られても蹴られても前へ出て行く喧嘩根性に、会場からは大きな拍手が起きた。

IMG_9370.jpgTHE OUTSIDER SPECIAL ポートレート【03】
羽田光成選手(撮影/水野嘉之)

_MG_0909.jpg“ストリートファイトの重鎮 人生喧嘩任侠”
中村トッシー(茨城・33歳/初出場)

 ヒップホップやトランス系の入場曲が多い中、ただひとり、演歌で渋く入場してきたのが、新顔の中村トッシー選手だ。着流し姿がやたらと板についており、リングイン後の立ち振る舞いにも大人の風格。

 これで負けたらただの色物になりかねないところだったが、結果は圧勝。第2回大会でベストバウト賞を受賞し、第4回大会でも勝利を収めた高田敬久選手(兵庫・26歳/出場3回目)を、難なく退けた。

 青コーナー控え室に涼しい顔で引き上げてきたトッシー選手に、話を聞いた。

──いやぁ、堂々たる試合運びに驚きました。相当、喧嘩の場数を踏んでいるのでは?

_MG_2464.jpg「私は、人生そのものが喧嘩だと思っています。トシを重ねていくと、ただ生きてるだけでも、殴り合わない喧嘩ってのがあるじゃないですか。そういったものを含めた場数では、若い彼(高田選手)より上だったと思います」

──ひょっとして、任侠の世界の方ですか?

「いや、普通の仕事をしていますよ」

──どんな学生時代だったのでしょう?

「スポーツ経験はサッカーだけ。高校を卒業してから、ずっと運動から離れてました。でも、30を過ぎてから、このまま普通の中年になっちゃいけない、このままじゃ若いモンに示しが付かない、と思う機会が増えまして、遅ればせながら格闘技を始めました。最初は腕立てにせよなんにせよ、誰にもついていけなかった。最近になってようやく、仲間に迷惑をかけない程度のレベルになれた、という感じですね」

_MG_2521.jpg──何か武勇伝があれば、教えて欲しいのですが。

「……そういうのは自分の口から言うべきものではない、と思います。感じ取って頂ければと」

 言うことが、いちいち渋いトッシー選手。活字では伝わらないが、その声質もかなり渋かったということを付け加えておく。

IMG_9370.jpgTHE OUTSIDER SPECIAL ポートレート【04】
中村俊太選手(撮影/水野嘉之)

 赤コーナーの控え室に戻ると、SHIN選手は不在。渋谷選手も相変わらず不在であった。キョロキョロしていると、常連組の武井選手と目が合った。
【3】につづく/取材・文=岡林敬太)

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明日のためのその2。

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●過去の『THE OUTSIDER』レポート
第1回 K-1関係者も度肝を抜かれた! 「ガチンコ不良バトル」の舞台裏
第2回 「ありがとう」瓜田、敗れて潔し!『THE OUTSIDER 第弐戦』詳報
第3回 “不良の格闘技大会”参加者たちの魂の叫びを聞け!
第4回 THE OUTSIDER第4戦 腕自慢の喧嘩屋同士がガチ勝負!

最終更新:2013/02/12 11:14
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