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サイゾースタッフ
チーフエディター/佐藤彰純
エディター/北村千晶
デザイナー/cyzo design
Webデザイナー/石丸雅己※
広告ディレクター/甲州一隆
ライター(五十音順)
竹辻倫子※/田幸和歌子※
長野辰次※/平松優子※
プロデューサー/川原崎晋裕
パブリッシャー/揖斐憲
※=外部スタッフ
ラリー遠田×担当編集S「お笑いを楽しむための"ツールとしての批評"でありたい」
日刊サイゾーで好評連載中のコラム「この芸人を見よ!」がついに書籍化! 登場するのは松本人志、ビートたけし、タモリ、立川談志ら大御所から、オードリー、はんにゃ、ジャルジャルなどの超若手まで総勢45組。芸人やお笑い業界人も密かに注目している、ニッポンのお笑いの今が分かる一冊だ。
今回は書籍発売を記念して、著者であるラリー遠田と、元・お笑い芸人という異色の肩書きを持つ担当編集Sが特別対談を敢行。
今、お笑いを批評することにどんな意味があるのか? なぜお笑いについて語ることは業界でタブー視されてきたのか? 自らをお笑い評論家と名乗り、"お笑い批評"という未開の荒野をひとり行くラリー遠田の真意とは――。
編集S そもそも企画の成り立ちとしては、「日刊サイゾー」の中で、ゴシップじゃないお笑いモノをやりたいという気持ちがまずあったんですね。僕自身がかつてお笑いを志していたこともあって、どこかで「お笑いってすげぇんだよ!」と叫びたかった(笑)。それで書き手を探してしたら、雑誌で芸人にインタビューしているラリー遠田というライターの名前を見つけて。興味が沸いてブログを見てみたら、彼がすごく具体的にお笑いや芸人の面白さを言語化していたんですね。それで声をかけてみたんです。
ラリー ありがたいことに、連載当初から反響は結構ありましたね。配信先のmixiで読まれていることが多いらしくて、「mixiでお笑い記事を書いてる人ですよね?」ってよく言われます。
──ラリーさんの周囲で、一番反響が大きかった回というのは?
ラリー やっぱり「タモリのアコム問題」「人気者なのに愛されない品川祐」とかですね。それ以外で個人的に気に入っているのは、伊集院光、太田光、小島よしお、ロンブー淳とか。「この人をこういう切り口で書いたコラムは今までなかったんじゃないかな」という自負はあります。
編集S こういう企画を動かしていると、「で、誰が一番好きなの?」って聞かれることがよくあるんですが、これが結構困るんですよね。ここだけの話、ラリーさんが一番好きな芸人って誰ですか?
ラリー みんな好きですよ。いや、本当に。それぞれに好きだし、尊敬してる。ただ、あえて言うなら、心情的に共感できるというか、素の自分にとって一番しっくりくる感じがあるのは、有吉弘行さんですかね。あの投げやりな感じが(笑)。でも、考えてみれば有吉さんって、批評的な芸をやっているタイプの芸人ですよね。あだ名を付けたり、悪口を言ったりするのも、一種の批評芸ですから。ああいうのが批評というものの理想的なあり方だと思いますよ。大衆性があって、ユーモアもあって、エンタテイメントになっている。
編集S まあ、ラリーさんのコラムに対しては、「偉そうなこと言ってんじゃねーよ」的な意見は絶えずつきまといますよね。「ラリー遠田って何様?」みたいな(笑)。
──そうした批判に対しては、どんな風に感じていますか?
ラリー お笑いについて何か理屈をこねること自体に、心理的抵抗を感じている人が多いんでしょうね。その気持ちは分からないでもないけど、お笑いそのものを楽しむこととは別に、お笑いについて語ったり考えたりする楽しみっていうのも、それはそれであっていいと思うんですよ。ただ、お笑い業界の内部では、「お笑いは作ってるやつが一番よく分かってるんだから、受け手は黙ってそれを受け取っていればいいんだ」という風潮が根強くあって、それを盲信している一般の人も結構いる。そういうのってたぶん、松本(人志)さんとかが広めたことだと思うんですけど。
編集S 松本さんほどの破壊力があれば、その考え方でも大衆に届くんですよね。でも、我々のような在野の送り手が同じスタンスでやったら一般の人には届かない。
ラリー 本当は、ネットで連載する意義ってそこにあるんですよね。つまり、特にお笑いに詳しくない人とか、普段あんまり本や雑誌を読まないような人の目にも触れる機会が多いんですよ。だからこそ、コアなお笑いマニアだけに発信するんじゃなくて、もっと外側に届く言葉で語りたい。
編集S この連載を通して、お笑いを見て「つまんない」と言う人を減らしたい、という気持ちはありますよね。せっかく時間を割いてテレビを見ているのに、「つまんない」で終わってしまってはもったいないと思うんです。テレビに出るような芸人は、みんな何かしらの武器となるものを持っているわけで。この連載は、単にラリー遠田の分析や講釈を披露する場じゃなくて、あくまでお笑いを楽しむためのツール。そう捉えてほしいと思っています。
ラリー 僕がコラムを書く上で心がけているのは、芸人さんの邪魔をしないようにする、ということです。自分がある芸人について取り上げることで、その人が損をしないようにしなくてはいけない。それは最低限の品位を保つために必要なことだと思いますね。
編集S 「この芸人を見よ!」の一番いいところは、読み終わっても完結しないところだと思うんです。たとえば、江頭2:50についてのコラムを読んだら、次にテレビで江頭を見たときにイメージが変わっているかもしれない。今までと違った見方ができるかもしれない。そんな風に、この本を楽しんでもらえたら嬉しいですね。さらに、それがきっかけでその芸人を好きになってもらえたら最高だな、と。結局のところ、僕もラリーさんも、芸人という生き物を愛しているだけなんですよ。
ラリー そうですね、最後はやっぱり、愛です(笑)。
(取材・構成=阿部英恵)
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●らりー・とおだ
1979年生まれ。おわライター/お笑い評論家。テレビ番組制作会社勤務を経てフリーライターに。在野のお笑い評論家として、お笑いに関する分析・評論活動、インタビュー取材、コメント提供、マスメディア出演など活動は多岐にわたる。現在、お笑いについて熱く語るトークイベント「お笑いトークラリー」を主催している。WEBマガジン「日刊サイゾー」、ケータイ版「imidas」、お笑い動画サイト「owarai.tv」にてコラムを連載中。著書に『松本人志はなぜ人に媚びず自信満々に成功し続けるのか』(遠田誠名義、あっぷる出版社刊)がある。公式HPは「おわライター疾走」<http://owa-writer.com/>。
●イベントのお知らせ
ラリー遠田presents
「お笑いトークラリー~M-1前日スペシャル~」
【出演】ラリー遠田 / 業務用菩薩
【会場】ネイキッドロフト
【日時】12/19(土)OPEN11:30/START12:00
前売¥1500/当日¥1800(共に飲食代別)
11/24からNaked Loft店頭にて電話予約を受け付けます。ローソンチケットでも11/24から販売します(Lコード:32677)。詳細は以下より。
http://owa-writer.com/2009/11/1219m1.html
●「この芸人を見よ!」INDEX
【第57回】板尾創路 笑いの神に愛された男が泰然と歩む「天然と計算の境界線」
【第56回】清水ミチコ 対象者の心を浮き彫りにする「ものまねを超えた賢人の不真面目芸」
【第55回】とんねるず 暴れ放題で天下を取った「学生ノリと楽屋オチの帝王学」
【第54回】友近 孤高の女芸人が体現する「女としての業と生き様」
【第53回】ウンナン内村光良 受け継がれゆく遺伝子「終わらないコント愛」

詳しくはこちらから。
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