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カルチャー

闘争本能を呼び覚ませ! スクリーンで繰り広げられる男たちの熱きバトル



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(c)2010『アウトレイジ』製作委員会

 4年に一度、最強の男たちがピッチ上で演じるガチンコの戦いと言えば、もちろんFIFAワールドカップ。そして、映画館のスクリーンにも男たちの熱いバトルが久しぶりに帰ってきた。

 まずは、現在公開中の北野武監督作品『アウトレイジ』。監督デビュー作『その男、凶暴につき』(89)以来、初期作品群で特徴的だったバイオレンスの原点に回帰し、巨大な暴力団の内部でヤクザ同士が繰り広げる権力闘争を描く。

 「全員悪人」というキャッチコピーの通り、弱肉強食の世界に生きる男には、正義も友情も理性も不要。「親子」「兄弟」の仁義に縛られながらも、ナメられれば逆上し、下克上の好機には暴走する。

 「度を超した怒り・狂気」といった意味のタイトルが示すように、闘争本能をむき出しにしたヤクザたちは狂犬そのもの。カッター、菜箸、歯科の治療器具などを使った残虐シーンには、身近な道具ならではの痛々しさと意外性から来るおかしさが奇妙に同居する。張り詰めた過激な描写の後に、ふふっと笑わせるショットをつなぐ巧みな編集のおかげもあり、不思議な爽快感が残る娯楽作だ。

 次に紹介するのは、6月26日より公開されるジャン=クロード・バン・ダム主演の『ユニバーサル・ソルジャー:リジェネレーション』。1992年に大ヒットしたSFアクション『ユニバーサル・ソルジャー』の「正統な続編」と位置づけられ、軍が極秘開発した蘇生技術で誕生した最強兵士たちによる戦いという基本コンセプトが、現代の設定でよみがえった。

 最先端の兵士再生プログラム「NGU」(次世代型ユニソル)による超兵士(アンドレイ・アルロフスキー)を手に入れたチェチェン民族主義のテロリストが、ロシア首相の子息を誘拐し、チェルノブイリ原子力発電所を占拠。人間性を取り戻すリハビリを受けていた初期型ユニソルのリュック(バン・ダム)は、人質救出とテロ殲滅の命を受け、立ちはだかるNGUと、冷凍保存から目覚めた旧敵スコット(ドルフ・ラングレン)との対決に臨む。

 CGやワイヤーアクションなど見た目の派手さに頼りがちな昨今のSFアクション映画と異なり、本物の格闘家たちによる対決が、オリジナルと同様に今作でも見どころ。共に空手の達人であるバン・ダムとラングレンによる前作でのライバル同士が再び相まみえることに加え、総合格闘家のアルロフスキーが新たに参戦。

 スリリングなカーチェイスやガンアクション、爆発シーンもあるが、やはり殴る、蹴るというシンプルな攻撃で相手を「破壊」する壮絶な肉弾戦は、何にも代え難い興奮を観客にもたらす。『その男ヴァン・ダム』(08)同様、中年アクション・ヒーローの哀愁をバン・ダムが自虐ネタっぽく醸し出している点も、作品のいいスパイスになっている。

 平和な日常の暮らしの中で眠っている闘争本能を呼び覚ましてくれる二本。暑さが本格化する夏を前に、ガツンと刺激が欲しいという人におすすめしたい。
(文=eiga.com編集スタッフ・高森郁哉)


『アウトレイジ』作品情報
<http://eiga.com/movie/55127/>

『アウトレイジ』北野武監督 インタビュー
<http://eiga.com/movie/55127/special/2/>

『ユニバーサル・ソルジャー:リジェネレーション』作品情報
<http://eiga.com/movie/55285/>


その男、凶暴につき


触るなキケン!


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2010.06.25 金  



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