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【WC2010】現地レポ 「過去に例がないほど……」不便極まる交通網に取材陣困憊中

wc20100707.jpg南アの道路はとにかく暗い。少し郊外に出れば、
頼りは前方を走る車のテールランプのみと
いうところがほとんど。

 南アフリカでのW杯の取材も4週目に突入し、大会もいよいよクライマックスを迎えつつある。

 現地に滞在しているとあらゆる難題に直面するのだが、ここ数日は、ろくに睡眠も取れずに苦しんでいる。平均睡眠時間が3時間だと言っても大げさではない。

 原因はと言えば、車での長距離移動を強いられているからだ。

 決勝トーナメント突入以降は、組み合わせが決まってから随時取材カードを決めるわけだが、それからでは移動手段の限られている現地では、大抵の場合、飛行機が(宿も)取れない。

 今月2日から3日にかけては、ポートエリザベスとケープタウンでの試合の取材となったが、スケジュールを考慮すると、滞在先のヨハネスブルクからいずれも1,000キロ以上離れている両都市への便は一席も空きがないのだ。

 そこでポートエリザベスから約250キロの街、イーストロンドンまで飛行機で飛び、そこからポートエリザベスを経由し、翌日のケープタウンまで約1,100キロをレンタカーで移動する方法を取ったが、延べ14時間も要すことになってしまった。

 飛行機なら、わずか1時間か2時間のところが、である(約1,100キロがピンとこない方には、日本の東京―広島間が高速を使った場合に847キロだということを知っておいてもらいたい)。

 ちなみに、やむなくこの移動手段を取った関係者やサポーターが多かったため、レンタカーさえも台数が限られており、車を借りたくても借りられなかった人が数多く出たという。

 深夜の運転は、外灯も反射鏡もない真っ暗な道をひたすら進まなければならず、昨年、W杯のプレ大会として同国で行なわれたコンフェデ杯では、ドイツ人のテレビスタッフが暗闇の中運転を誤って命を落とす事故があったほか、今大会でも日本対デンマーク戦が行なわれたあと、会場となったラステンバーグ周辺の高速でヒッチハイクを行なっていたアジア人が誤って車に引かれてしまったこともあったほどだ(一時は日本人が事故にあったとの誤報も流れたという)。

 長年W杯を取材してきたベテラン記者も、この有様には「過去に経験がないほど、オーガナイズされていない」と怒りを露わにしている。まるで、主催のFIFA(国際サッカー連盟)は「取材しようものならしてみろ!」的に強引に大会を推し進めてきたかのような対応を取っている。

 おかげでこちらは疲労困憊。まったく困った話である。

2010年南アフリカW杯が危ない!

予想的中。

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最終更新:2010/07/08 15:00
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