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【第15回】小明の「大人よ、教えて!」"逆"人生相談

堀江貴文さんの至言「もうメジャー路線っていうものは存在しないかもしれない」(中編)

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前編はこちらから

堀江 やっぱり、もっと墜落しなくちゃいけなかったんじゃないですか? 例えば、小向美奈子さんみたいに。

──私もシャブやってストリッパーに!?

堀江 あそこまで落ちると落ち幅も大きいから。中途半端に落ちるとやっぱり注目されないよ。

──確かに、私は「墜落」って言うより「低迷」が当てはまるんですよね……。最初から低空飛行だから落差もないし、そして今はすさまじい出版不況ときていて……。私、原稿料が安いのも悩みなんですよ。

堀江 はあ、でもそこそこ貰っているんじゃないですか? これ、いくらですか?

──(自主規制)円です。

堀江 それは確かに安いかもな。普通の5分の1ぐらいですからね。

──えっ、そんなに安いの!?

(編集) ……。

堀江 まぁ5分の1は言い過ぎかな? 3分の1くらいかな。

──3分の1か……いや、贅沢は言ってられますまい。で、原稿料が安いから、切られにくいはず、と思っていたんですよ。単価が高い人から切られていくと思ってたもんで、ちょっと安心していたんです。けど、とうとうこっちにも波が来て、連載も減ってしまって。本も増版かからないし、ヤバイ状況で……。

堀江 じゃあ、もう文字通り墜落していくって感じで!

──ストリッパーに! いや、それは置いといて、だから、お金がなくってしょうがないって状況なんですよ。そりゃ絶対に面倒くさがるであろう堀江さんにもすがりますよ!

堀江 ちょうどその記事書いたんですよ、昨日。グラビアアイドルが墜落していくっていう記事を。

──タイムリー! どんなお話なんですか?

堀江 要は、グラビアアイドルっていうのは、なんとなくスターダムにのし上がるには、それが1番近道だとみんな思っている。でも、全然そんなことなくて、みんな悲惨な生活をしていて、誰かスポンサーがいないと食っていけないっていう話。

──まったくその通り!

堀江 それにも関わらず、田舎のスナックで働いていたら「小悪魔ageha」(インフォレスト)から声がかかって、age嬢モデルになって、大ヒットして金は貰えるは、まあ、スナック時代から月収100万とかは普通にもらっていたのに、メジャーになって人気も出てくるってすごいなぁって。

──おお、age嬢ドリーム!

堀江 まあ、AV女優とかもそうで、いきなりAV女優とかでデビューして、18歳とかで人気が出てそのままタレントになるとか、結構いたりとかして。まあ、なんかグラビアアイドルは悲惨だなぁ、というのを結論として書いたりしたんです。

──どちらも相当外見のクオリティが高くて頭が良くなきゃ難しそうですけど、そうじゃないグラビアアイドルって基本的に使い捨てで、ランクが下のほうはそのまま日の目を見ずに芸能人生を終えることが多いじゃないですか。私も、もうすっかり地下に潜ってしまって。

堀江 ああ、そうでしょうね。

──そこからなんとか這い出すには、何が必要なんですかね。

堀江 だから、今はage嬢かAV女優。

──ハハハーもうそこしかないかー(乾いた笑い)。

堀江 それが割といいかな、おすすめ。まあ、AV女優的にはもう熟女の部類に入ると思う。

──ハハハー早ーい(泣き笑い)。

堀江 早いんですよ、AVは25歳から熟女カテゴリーに入るんですよ。なので、まあ、キャバ嬢? でもまあ、「小悪魔ageha」って感じでもないですからねぇ。

──顔の土台の問題か、「小悪魔ageha」なメイクをすると引田天功さんにしかならないんですよ。

堀江 ああ~……。それ以外は多分ひとつしかなくて。自分のファンにダイレクトなマーケティングをするしかないですよね。

──壺とか象牙の印鑑を売るんですか?

堀江 僕はメルマガを出しているんですけど、本にチラシが入っていませんでした? チラシでメールマガジンに誘導しているんですよ。僕のファンみたいな人に。

──メルマガで1億円も稼いでらっしゃるとか……。

堀江 1億円はまだ全然いってないですけど、今年中にグロスの売上が1億円行くんじゃないかなって可能性を言っただけ。でも、そういうふうにダイレクトにマーケティングして出版社も何も噛ませないのは、ひとつのビジネスですよね。

──出版社を噛ませずダイレクトに、というと、自費出版も入りますか?

堀江 別に本じゃなくてもいいじゃないですか。メールマガジンでもいいじゃないですか。なんで、本を出さなくてはいけないんですか?

──やっぱり、紙が好きで。紙に印刷されてあるとうれしいし、そこにあるっていう安心感を……。

堀江 それは、違う。自分が安心感を覚えているだけであって、ファンは関係ないじゃないですか、そんなことは。

──今、ブログとかTwitterとかがたくさんあるから、文章も写真も、いくらでも無料で見ることが出来るわけじゃないですか。そうなると、メールマガジンで何百円か払って登録してくれる人には特別な何かを配信しなければならない。そうやってお金を払ってまで読みたい何かを、定期的に配信し続けられる自信が、あんまりないんです。

堀江 やってみればいいじゃないですか。別に関係ないじゃないですか。何を出す前から心配しているんですか? 出す前から心配するのは、出してお金がかかる場合、経費が結構かかるとかは心配すればいいけど、メールマガジンはタダじゃないですか。

──はい……。

堀江 売り上げが上がらなければ、売り上げのレベニューシェアで初期費用もかからないんだから、登録して取り敢えず出せばいいじゃないですか。出したらどうなるかわかりますよ。全然ダメかもしれないけど、やんなきゃ始まんないじゃないですか。

──そうですね……でも、ある程度ちゃんとしたものじゃなきゃ、お金払ってくれてる人になんか申し訳ないというか、怒られるかな、とか、心配で……。

堀江 いや、僕も心配を全然しないわけじゃなくて、当然出すことになって、毎月経費が100万円かかります、って言うんだったら考えますよ。でも、0円だからやってみたんですよ。リスクは止めるのがめんどくさいくらいだし、とりあえず行くか、と思って始めたんですけど。そうでしょ? 紙に執着するっていうのは、ユーザーにとっては関係ないんで、それは自分の単なるエゴなので、どうでもいいんで忘れてください。紙が好きっていうのは僕は全然理解出来ない。

──紙は触れるし、形として残るのがうれしいじゃないですか。データって、PCや携帯に保存しても、いつか急に飛んでしまうような気がしてしまうんです。

堀江 別になくなってもいいんじゃないですか? 無くなったら何かまずい?

──あったほうが安心じゃないですか?

堀江 安心したいんですか?

──できればしたいです。
後編につづく/取材・文=小明)

●堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
1972年、福岡県生まれ。実業家。株式会社ライブドア代表取締役社長CEO時代にプロ野球球団、ラジオ局の買収を表明するなどして脚光を浴びる。06年、証取法違反で逮捕・起訴され現在上告中。『まな板の上の鯉、正論を吐く』(洋泉社)ほか著書多数。

●小明(あかり)
1985年、栃木県生まれ。02年、史上初のエプロンアイドルとしてデビューするも、そのまま迷走を続け、フリーのアイドルライターとして細々と食いつないでいる。初著『アイドル墜落日記』(洋泉社)、DVD『小明の感じる仏像』(エースデュース)発売中。
ブログ「小明の秘話」<http://yaplog.jp/benijake148/
サイゾーテレビ<http://ch.nicovideo.jp/channel/ch3120>にて生トーク番組『小明の副作用』(隔週木曜)出演中

まな板の上の鯉、正論を吐く

「拝金」も絶好調。

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最終更新:2018/12/19 15:04
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