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ムンバイで一番おいしいものはコカ・コーラ!? インドの今を凝縮『ムンバイなう。』



munbai.jpg
『ムンバイなう。』(ブルース・
インターアクションズ)

「今日からインド! 準備ほぼゼロ! どうしよう」
0:05 AM Dec 17th,2009

 このつぶやきから始まる、インドの打楽器・タブラ奏者のU-zhaan氏のインドでのタブラ修行。"タブラ"は日本では聞き慣れない打楽器なので知らない人も多いかもしれないが、U-zhaan氏は日本におけるタブラ奏者のオーソリティ的な存在だ。本場インドのタブラ奏者で人間国宝のザキール・フセイン氏や、オニンド・チャルタジー氏に師事し、毎年インドへ出かけている。その様子を昨年末から今年3月にTwitterでツイートしたところ、音楽業界人を中心に「面白すぎ!」と話題騒然に。このほど、『ムンバイなう。』という一冊の本になった。

「タブラ奏者だというおっさんが僕に"ミュージシャン、とりわけタブラプレイヤーはヨガをやるべきだ"と強く勧めてきた。なんのためにやったほうがいいのか訊いてみたら"いや、オレはヨガとかしないからよく分からないけど"と言われた」
8:09PM Dec 18th,2009

「部屋にアリが大量発生したので、大家になんとかしてくれと頼んだ。彼は奥からチョークのようなものを出してきて"これで自分の周りを引けば、その中にはアリが入って来ない"と言った。僕が望んでいるのはそんな結界みたいな対処法ではない」
3:25PM Mar 7th,2010

 もちろん、タブラの修行もしようとするが、上手くいかず......。

「ザキール・フセイン氏が"2/1にレッスンをする"というので、カルカッタ行きの飛行機を変更してムンバイ待機していたのだけど、今日連絡してみたら"グラミー賞の授賞式でアメリカに行ったよ。2/2の夜に帰ってくるよ"とのこと。オレもうカレー教室行こうかな」
11:24PM Jan 30th,2010

「カルカッタの先生から、約一年ぶりにタブラのレッスンがあった。言われたことはただ一つ。"音が小さいから、肉を食べたりミルクを飲んだりするといいよ☆"オレ、うまくなれるかな」
2:24PM Feb 8th,2010

 本書では出発直前、消えたパスポートを探す場面から、多くの人がインドからのツイートを待ち望むあまり「帰ってこなければいい」、「帰ってくるのが残念です」と、惜しまれつつ帰国するまでの約3カ月間のツイートをまとめている。

「俺はただタブラの練習がしたかっただけなのに」というインドでの生活は、タブラの修行をするはずが、先生はどこかへ行ったまま帰ってこず、戻ってきたと思ったら、練習する間もなく一緒にライブに出演することになったりと、毎日予想もつかない出来事や現地のインド人との出会いばかりが巻き起こる。

 滞在中、もっとも頻繁にTwitter内でやりとりをしていた、七尾旅人氏が「ユザーンがインドをとらえる目線っていうのは、すごい優しいっていうか、この本にはインド人のキュートさや魅力がよく出てる」とコメントしているように、上からでも下からでもない目線で見た、単純に笑えるインド人の魅力がたっぷり詰まっている。

 巻末には、七尾氏とハナレグミの永積タカシ氏とのそれぞれの対談が収録されていて、音楽ファンもインド好きもどちらも楽しめる。

 ツイートに合わせた写真がどれもこれも絶妙にマッチしていて、どのページをめくっても、「インド人面白すぎ!」と、ついつい声を出して笑いたくなる一冊だ。
(文=上浦未来)

U-zhaan(ユザーン)
1977年埼玉県川越生まれ。インドの打楽器、タブラ奏者。2000年から、東京スカパラダイスオーケストラを脱退したASA-CHANGとギタリスト、プログラマーの浦山秀彦が組んだバンド、ASA-CHANG&巡礼に加入し、『花』『影の無いヒト』など4枚のアルバムをリリース。2004年にはヨシダダイキチ、2008年にはL?K?Oとユニットを組み、それぞれアルバムを発売。2010年ASA-CHANG&巡礼を脱退し、現在はU-zhaan×rei harakami名義で配信限定リリースした『川越ランデヴー』を発売中。


ムンバイなう。 インドで僕はつぶやいた


なかなか悪くない。


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2010.08.31 火  



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