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iPhoneアプリは鉱脈となるか!?

【TGS2010】2日目「ゲーム機として進化するiPhone~i Love iPhone×Games」レポート

tgs201002_02.jpg日本製ゲームが上位20タイトル中15タイトルを占める現在の市場の様子

 4日間にわたって開催される「東京ゲームショウ2010」。ビジネスデイ2日目の17日午後は、iPhoneアプリについて語る「ゲーム機として進化するiPhone~i Love iPhone×Games」が、イベントステージにておこなわれた。

 アップル派やTwitter利用層を中心に伸びたiPhone市場では、ゲーム分野も急成長。その軌跡や今後の展開について、国内外、9社のコンシューマゲームメーカーがプレゼンテーションをおこなった。

 据え置き機と異なり、iPhoneは非ゲームユーザーが数多く所有。まだまだ市場としてはガラケーに遠く及ばない成長段階だが、一般層に各メーカーのゲーム資産を知ってもらえるメリットがあり、ゲームユーザーの裾野を広げる好機と見て各社とも力を入れ始めているようだ。

 セガは『ソニック・ザ・ヘッジホッグ4』をX-BOX360、Playstation3、Wii、iPhone & iPod touchで同時発売する。『ソニック』は楽しいだけでなくハイスピードかつ高難度で知られるアクションゲーム。通常のゲームコンソールに比べた場合、タッチパネルでは入力に対してマシン側の反応が遅れる、または入力を認識しないという可能性が高い。

 そこで誤認識を防ぐ意味もあり、制作初期の段階からiPhoneを前提に設計、デザインしていったという。入力判定のタイミングを広くとり、ゲーム機同様、マシンがユーザーの言うことをきくようにチューニングされている。

 またiPhoneの画面回転機能に対応し、マップが回転したり、傾きに応じてオブジェクトが位置を変えるといった、iPhone版だけの独自の仕様も存在する。

 画面を傾けた際、トロッコが走りだすという仕掛けはiPhone版だけでほかの機種にはないものだ。

 バンダイナムコゲームズでは、ソーシャルゲームサイトの影響もあり、iPhoneアプリのビジネスモデルが従量売切型から運営型に移行してきていると認識。トライ&バイの市場に変わりつつあるという前提で開発にあたっているようだ。『太鼓の達人+』は無料ダウンロードでプレイを始められ、有料アイテム(楽曲)の追加購入で遊びの幅を増やしていくという戦略をとった。まずはゲーム内容の認知に努めて安心してもらい、納得ずくで購入してもらう。この狙いがヒットし、iPhone市場に定着。今後はBluetooth対応にバージョンアップしていく予定だという。

tgs201002_01.jpgコーエーテクモゲームズのコンパニオンがステージ上でiPad対応アプリを実演

 こうした変動について、司会の新城健一氏(アプリヤ)が最後にまとめた。

 iPhone3G発売直後の2008年11月から2009年1月までは、ゲームの売り上げランキング上位20傑のうち、日本製のゲームは4タイトルだけだった。海外ゲームの時代である。

 iPhone3GS発売前の2009年2月から同年7月は20タイトル中9タイトルが日本製となり、半分近くを占めた。このなかには個人制作者の作品が2タイトルあり、新城氏はこの期間を「個人開発者参入時代」と呼んだ。

 iPhone3GS発売後の2009年8月から2010年1月にかけては日本製が12本と優位を示し、ついに国内開発時代が到来。iPhone4発売前の2010年2月から7月は日本製が20タイトル中3/4にあたる15タイトルを占め、国内大手メーカー時代に至る。

 他のゲーム機市場に近い傾向が出てきたわけだ。

 今後はマルチプラットフォームのうちのひとつと認識して『ソニック4』のように注目の新作を同時発売するケースが増えてくるかもしれない。

 もちろんiPhoneならではの新しい表現が誕生する可能性もある。パロット社(フランス)の『AR. Drone』は、iPhoneをコントローラーにジャイロを飛ばし、相手のジャイロと空中戦をおこなうという遊び。

tgs201002_03.jpg浮いています(吃驚!)

 iPhoneの画面上ではバーチャルなジャイロが「撃ち合い」をしており、画面内で着弾すると、ダメージを負ったほうのリアルのジャイロは、くるくると回転して被弾したことを示す──といった具合。

 iPhoneアプリがゲームと融和、あるいは新しい表現を開拓することで、どのような地平が見えてくるのか。口より先に手を動かす頼もしい開発者、ゲーム制作者たちのクリエイティビティの、生かしどころではないのか。
(取材・文・写真=後藤勝)

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最終更新:2012/10/11 17:55
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