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"最強&最弱"スマホレビュー【1】

ヨイショ記事ばかりが乱立する、デジモノ雑誌のスマホ特集はどれを読むべきか?

―デジタル雑誌はいうまでもなく、ファッション誌やライフスタイル誌まで、現在ブームの渦中にあるスマートフォンを紹介する雑誌は、枚挙にいとまがない。そこで、本誌では家電やデジタルグッズ系の雑誌記事を比較検討しながら、スマートフォンとメディアの関係を明らかにしていく。

 2008年7月に日本でiPhone3Gが発売されて以降、国内ケータイ市場におけるスマートフォンの需要は拡大している。マーケティングリサーチ会社のMM総研によると、08年度の出荷台数は110万台、09年は234万台、10年は855万台と前年比の3・7倍を記録。今後も上昇傾向を見せると予測されている。

 また、スマホの市場拡大に伴い、商魂たくましい雑誌業界でもそのニーズは増している。「デジモノステーション」(ソニー・マガジンズ)や「家電批評」(晋遊舎)のようなデジタルグッズの専門誌はいうまでもなく、「an・an」(マガジンハウス)のような女性ライフスタイル誌、「週刊ポスト」(小学館)のようなオヤジ系週刊誌でも、スマホの記事を見かけるようになった。デジタルグッズ誌では、今や「スマホの記事が読者人気の中核を担っている」とモノ雑誌の編集者A氏は語る。

「雑誌の読者投票でもスマホの記事は常に上位で、雑誌売り上げにも大きく関係しています。今年3月まで適用されたエコポイントがブームになった頃は、薄型テレビの企画がそうでしたが、現在はスマホが完全に逆転した状況です」(同)

 しかし、あまりにスマホの記事を掲載する雑誌が多すぎるため、読者はどの雑誌のどの記事を参考にしてスマホを選んだらよいのかわかりづらいのも事実だろう。そこで当企画では、今夏の新モデルに関する記事を掲載していた辛口なデジタルグッズ専門の4誌を選出。数多くある雑誌からこれらを選んだ理由は後述するとして、各誌における3キャリア最新主要スマホ14機種の評価を表にまとめて比較検討した。

 まず、総合評価で1位を獲得したのは、サムスン電子の「GALAXY S 2」。処理速度の高いCPUやサムスンの液晶技術による高品質なディスプレイなど、そのスペックの高さは他機種を凌駕している。逆に評価が低いのはパナソニックの「P-07C」や「Sweety 003P」。女性向け端末としてデコメールが送れる「デコ機能」などのサービスを付加する一方、女性の手には大きすぎて使いにくいなどの矛盾を残したことを問題視した。

 しかし、4誌以外の記事では、このパナソニックの2機種について使いにくさを指摘することはほとんどない。なぜなら、各誌で最低評価の原因となった大きすぎる機体について、パナソニックは片手の親指だけで操作できる「タッチスピードセレクター」というユーザーインターフェースを採用しているからだ。これにより各誌は「機体は大きくても片手で使える」と紹介しているが、実機を触ってみると使いづらいのは一目瞭然なのだが……。

「良心的なAV関係の記者やライター、モノ雑誌の編集者は発売前からスマホをメーカーに提供され、実際に使用しています。パナソニックも発売前から女性に利用してもらい、『タッチスピードセレクター』の利便性では使いづらさをカバーできないという意見が多かったそうですが、単なる紹介記事でそんなことを書いたら、編集からNGを出されてしまいます」(AVライター)

 いうまでもなく雑誌に求められるのは、購入前にユーザー目線に立った情報をいかに提供できるかだろう。だが、やはりメーカーによる”広告”に縛られると、書かなければならないことも書けないのが現状なのだ。

■雑誌につきまとう広告というジレンマ

 スマホメーカーが落とす広告費について別のモノ雑誌編集者B氏は、「1機種の記事数ページで200~300万円、小冊子にして雑誌に挟み込む場合は500万円以上もの金額を、メーカーは支払っているそうです。雑誌の販売部数が下がっていることを考えれば、軽視できない出稿料」だという。当然「製品を批判しないために、広告費を投下する」(同)という側面もあり、事実、メーカーから広告費を一切受け取らないと標榜する「家電批評」には、「余計なことを書かせないためか(苦笑)、企業から広告出稿の問い合わせが非常に多い」(事情通)とか。

 このほか、広告費以外にもメーカーから受ける恩恵があるという。

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最終更新:2011/09/26 15:30
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