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【散歩師・朝井がゆく!】vol.9

ドヤ顔からてへぺろまで!? 自分にそっくりな石像が見つかる「五百羅漢」

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ゆるいものならなんでも大好き♪ ロリ顔ライター・朝井麻由美が気になるスポットをご案内します。

 事の発端は、知人男性に言われたこの一言だった。

「朝井さん(=筆者)は地蔵に似てる。地蔵顔だ」

 褒めているのかけなしているのかよく分からないこの宣告をどう受け取っていいものやら、私は答えに窮してしまった。どう考えても容姿を称賛してくれているとは思いにくいが、ご利益のある地蔵を引き合いに出すあたり、ありがたがってはもらえているのだろうか。同時に、幼いころから母に言われ続けている言葉を思い出していた――「あんたはいつも地蔵のような顔して寝てる」。……自分で思っている以上に、私は地蔵顔なのかもしれない。

 そんな経緯があり、かねてより気になっていた、「川越大師 喜多院」(埼玉県川越市)の「五百羅漢」へ行ってみることに。ここは、500体以上の”羅漢さま”が鎮座している施設。自分と似た顔の像がいたり、亡くなった親の顔に似てる像の頭をなでると、ほんのり温かく感じたりするのだという。そればかりか、笑う像に泣く像、怒る像に照れる像までと、見ていて飽きない像が並んでいると聞く。

rakan_2.jpg施設内の羅漢さまの頭をひとつ残らずなでてみたが、
ほんのり温かいものはひとつもなかった。
いつか、両親が亡くなった際に再訪したら、温かく感じるのだろうか……?

 施設内に鎮座していた羅漢さまたちは、想像以上に表情豊かだった。

 苦しそうに足を抱える像に、歯を見せて笑う像……。

rakan_3.jpg「ヒザが、ヒザがぁ!」
rakan_4.jpg小さな歯までしっかり彫られていて芸が細かい。
rakan_6.jpg欲しがりすぎ。

 受け皿を手にしている像には、小銭がお供えされているほか、お皿いっぱいに松ぼっくりが詰められているのも。

 「五百羅漢」の像はみな、表情豊かなだけでなく、ポージングも個性的。中でも特にぐっときた羅漢さまは以下の5体だ。

rakan_8.jpg「てへぺろ!」
rakan_9.jpgあっ、鼻ほじってる!
rakan_10.jpg心臓を自慢げに見せる羅漢さま。
rakan_11.jpgキャー! 羅漢さまのエッチ!
rakan_12.jpg一体彼の身に何が……?

 そして、念のため探してみたところ、ドヤ顔の羅漢さまも、やっぱりいらした。

rakan_13.jpgドヤァ!

 この他にも、隣同士でひそひそ話をしてる羅漢さま、お酌をする羅漢さま、マッサージをする羅漢さまと、羅漢さまの珍プレー好プレーは枚挙にいとまがない。羅漢さまの表情はどれも人間臭いが、それもそのはず彼らは仏様ではなく人間。このような石造りの像を見ると、”地蔵”と言いたくなってしまうが、道路などでよく見かけるお地蔵さまは、街の人々を救うためにいる”仏様”。一方、羅漢さまはお釈迦様のお弟子さん(修行僧)のことで、あくまで人間を模した石像なのだそう。

 もちろん修行僧ゆえ、普通の人間よりも徳が高いことには変わりないが、建立から長年の月日を経た結果、耳の穴に小さなコケを生やした羅漢さまもいたのにはたまげた。他にいくらでもコケを生やす場所はあっただろうに、わざわざ狙ったかのように耳の穴に生やすだなんて。耳掃除をしてあげたい、と石像相手に母性すら刺激されてしまったのだった。羅漢さま……おそろしい子!

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最も自分の顔に似てると思った羅漢さまはこれ。
せっかくなのでポーズも真似してみた。

●心躍る度
★★★★★
本来近寄りがたい印象の修行僧たちが見せる、親しみやすい表情や珍ポーズ。そのギャップに心をわしづかみされてしまった。「川越大師 喜多院」の「五百羅漢」は、1782年から1825年にわたって建立されたもの。羅漢さまの中にも位の違いがあり、施設の中ほどにいるお釈迦様の近くにいる像ほど、高位なのだとか。
(取材・文=朝井麻由美/撮影=田所英一郎)

●『川越大師 喜多院』公式HP
<http://www.kawagoe.com/kitain/>
拝観料は大人400円、小人(小・中学生)200円。団体割引あり。拝観時間は、3/1~11/23は8:50~16:30(日祝は16:50まで)、11/24~2/末は8:50~16:00(日祝は16:20まで)。休みは年末年始・お盆ほか。詳細はHPまで。

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お部屋のインテリアに。

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最終更新:2012/04/08 23:11
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