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新旧アクションスターが再び大集結!『エクスペンダブルズ2』

exp2poster.jpg(C)2012 Barney’s Christmas, Inc.

 今週は、アクションスター総出演でド派手なファイトが特盛りの娯楽超大作と、知的な推理とゴシック調の世界観を味わうサスペンス劇という、好対照なハリウッド映画2本を紹介したい。

 10月20日公開の『エクスペンダブルズ2』は、シルベスター・スタローン、ジェイソン・ステイサム、ジェット・リー、ドルフ・ラングレンといった新旧アクションスターが集結した大ヒット作『エクスペンダブルズ』(10)の続編。バーニー(スタローン)が率いる凄腕ぞろいの傭兵部隊「エクスペンダブルズ」(消耗品軍団)は、東欧アルバニアの山脈に墜落した輸送機からデータボックスを回収するという依頼を受ける。難なくボックスを手に入れたバーニーたちだったが、ヴィラン(ジャン=クロード・バン・ダム)をリーダーとする凶悪な武装集団が立ちはだかる。

 第1作で監督・脚本も兼ねていたスタローンは、今作では主演に専念し、『トゥームレイダー』(01)『メカニック』(11)のサイモン・ウェストにメガホンを任せた。ブルース・ウィリスとアーノルド・シュワルツェネッガーは前作で顔見せ程度のワンシーン出演だったが、今回は期待に応えて本格的なアクションを披露。スタローンと3人でマシンガンをぶっ放す感涙モノの揃い踏みもあるし、『ターミネーター』シリーズのシュワちゃんのキメ台詞「アイル・ビー・バック」をネタにしたジョークも楽しい。飛び後ろ回し蹴りを華麗に決めるバン・ダム、西部劇風のBGMと共に登場する一匹狼のチャック・ノリスなど、初参戦組にもそれぞれ見せ場が用意されている。全盛期が短く使い捨てられがちなアクション俳優の境遇を「消耗品軍団」の物語に重ねたスタローンの心意気をしっかり受け止めるもよし。往年のスターたちが競演するロックフェスのように、夢の顔合わせと心地よい刺激に身を委ねるもよし。ガチなアクションマニアからライトな娯楽映画好きまで、幅広い層が楽しめる快作だ。

 もう1本の『推理作家ポー 最期の5日間』(10月12日公開、R15+指定)は、19世紀に数々の名作を発表し史上初の推理作家と呼ばれるエドガー・アラン・ポーの謎めいた最期の日々を、史実と創作を交えて描くミステリーサスペンス。米国ボルティモアで1849年、高名な作家エドガー・アラン・ポーの小説『モルグ街の殺人』を模倣した猟奇的な殺人事件が起こる。警察から犯行を疑われたポー(ジョン・キューザック)は、第2、第3の模倣殺人が発生したことから、自ら捜査に乗り出すが……。

 監督は『Vフォー・ヴェンデッタ』(05)、『ニンジャ・アサシン』(09)のジェームズ・マクティーグ。虚実を巧妙に織り交ぜたストーリーと、ポーの小説を基にした殺害方法やトリックの数々は、推理小説ファンに元ネタと照らし合わせる楽しみを提供してくれる。ポーの作品群を知らなくとも、犯行現場や台詞に隠されたヒントを頼りに、真犯人の正体を探る知的興奮を味わえるだろう。当時を再現したシックで上品な衣装や美術と、意表を突く凄惨な殺害シーンのコントラストも印象的だ。
(文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉)

『エクスペンダブルズ2』作品情報
<http://eiga.com/movie/57824/>

『推理作家ポー 最期の5日間』作品情報
<http://eiga.com/movie/58200/>

最終更新:2012/10/12 20:00
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