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「カルトなニッポン見聞録」第2回

初詣は「水子の霊」で脅してくれるカルトな神社へ

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宗教、洗脳、自己啓発セミナー、悪徳商法……身近に潜むニッポンのカルトな風景に「やや日刊カルト新聞」の藤倉善郎がゆる~く切り込む!

 前回は、セックスが大好きなUFO教団「ラエリアン・ムーブメント」の年越しパーティーを紹介しました。今回は、おめでたい新年早々、水子の霊がどうのとか言って参拝客を不吉な気分にさせてくれるカルトな初詣スポットを紹介したいと思います。

 箱根の山中にある「神仏金剛宗 箱根山大天狗神社」は、もしかしたら日本一不吉な初詣を楽しむことができる神社かもしれません。昼間に外からチラ見するだけだと、ごく普通の神社に見えなくもありません。しかし、年末年始には電飾と銀紙でピカピカの装飾がなされ、山の中の暗闇に光の塊が浮かび上がっています。

 たとえるなら、開店時間を間違えたパチンコ屋か長崎ランタンフェスティバル中の孔子廟か。とても日本人の感覚とは思えない、エキゾチックな色彩です。

 本殿は、神奈川県足柄下郡箱根町須雲川293-3にあります。入り口に大きな鳥居があるのですが、その向こうにライトアップされた巨大な仏像が見えます。神社なのにおかしいと思う人もいるかもしれませんが、「神仏金剛宗」だからいいんです。

 本殿脇には、船の形をした山車が置かれています。これまた電飾が施されてピカピカです。出来の悪いエレクトリカルパレードみたいです。

 少し離れた箱根町須雲川5-1には、「天聖院」という関連施設があります。こちらは、境内の中に浦安のネズミ的なキャラクターグッズやお菓子、地方のお土産品のようなもので埋め尽くされた謎のガラスケースなどもあります。なぜか日光土産の置物なども鎮座しています。

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 この神社は「日本で唯一の幼神神社」を謳い、生まれる前に亡くなった胎児の霊を弔う水子供養を得意としています。職員とおしゃべりをしていると、怖い話ばかりが飛び出してきます。

「中絶や死産で亡くなった子どもの霊は、体がバラバラになった状態で辺りをさまよっている。うちの先生(教祖)が日本で唯一、水子の霊を元の姿に戻して天国に送ってあげる力を神様から授かり、この神社で供養している」(札所職員)

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