日刊サイゾー トップ > 社会 > 事件  > 【FSW訴訟】ついに判決へ
あれから5年半……

「ウソにウソを重ねる富士スピードウェイ」2007年F1“ずさん運営”日本GP一次訴訟が1月24日判決へ

 泥仕合の様相を呈してきた裁判は、裁判所の主導により和解についての話し合いが行われた。しかし、被告であるFSWが提示した和解案は原告の受けた被害を過小評価し、和解金額を低く見積もった挙げ句に「原告全員が和解することが条件」「イベント保険が利くかどうか……」「会社内に持ち帰って検討するため時間が必要」として、最終的な和解案を決定するまでにダラダラと1年近くかけたのである。コースを走行するF1カーが見られなかったC席仮設スタンドの一部返金を即日決定したと胸を張る対応とまったく大違いであり、疑念がますます深まった。

 最終的に提示された和解金額についても、低額であり、到底原告を納得させるものではなかった。

 和解案を渋々了承した原告は、一次・二次合わせて135名のうち半数に満たない51名。それも裁判が長期化することで疲弊した結果であり、多くの原告は不誠実で責任逃れをするFSWの対応に怒りの声を上げた。

 和解は不発に終わり、残った原告と被告FSWとの間で、裁判は最終局面を迎えた。ハイライトは証人尋問である。

 証人尋問では、一次訴訟ではFSW側証人として富士スピードウェイ株式会社取締役外村之朗氏、二次訴訟では交通輸送を担当した運営会社ジェイコムの山形希望氏が証人台に立った。

 シャトルバスの運行計画は十分行われたと主張する被告側に対し、原告代理人が雨の想定や直前でのルート変更の検討資料がないと追及すると、被告証人は「役員会で口頭で検討した。資料はない」といった受け答えを繰り返すにとどまり、具体的な検討を行った証拠、資料は提示されなかった。

 ジェイコム山形氏が08年、FSWに提出した事後の報告書に「雨を想定した計画がなかった」と反省が明確に記載されているのを否定。雨天を想定していたと翻したが、やはり資料は存在しない。

 その他、陥没した場内ルートについて、大型バスの運行に耐えられるだけの十分な舗装を行っていたかについても、あやふやな受け答えに終始し、「運悪く陥没した」「この陥没がすべての渋滞の原因」と自然災害だったかのように言い逃れようとした。

 さらにこの証人尋問までの4年間、被告FSWが終始一貫して「想定外の大雨」が降ったと主張してきたのを、証人尋問後に突然転換。07年F1日本グランプリを開催する3週間前に降った大雨の影響があったかもしれないと、科学的根拠がない、と前置きしながらも、これまでまったく触れられなかった新しい主張を行った。

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