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30年の時を超えた伝説的ヒロイン“ラムちゃん”『うる星やつら』が愛される3つのワケ

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 1981年から4年半にわたって放送され、絶大な人気を誇ったテレビアニメ『うる星やつら』のBlu-ray Boxが、27日にワーナー・ホーム・ビデオから発売になった。

 大御所マンガ家・高橋留美子の人気コミックを原作に、全218話が放送された同アニメ。最高視聴率は27.4%を記録し、6本の劇場映画がつくられるなど、記憶にも記録にも残る作品といえるだろう。

 さらに、放送開始から30年以上が経った現在でも、コミケやイベントなどではラムちゃんのコスプレをする若い女性が見られるなど、その人気はまさに世代を超えて語り継がれている。

 いったいなぜ『うる星やつら』は、これほどまでに愛されるのか。そこには、3つの理由があるのだという。

「まずひとつ目は、なんといっても登場人物のキャラクターの強さでしょう。セクシーな寅縞のビキニに緑のロングヘアーから生えた小さな角、『~だっちゃ!』という言葉使いに、空を自由に飛び回り、身体から放電する能力。しかも宇宙人。彼女ほど強い印象を残したヒロインは、他に見られません」(アニメライター)

 確かに、長い日本のアニメの歴史の中でも、ラムちゃんほどのインパクトと大衆的な人気を得たヒロインは他に思い当たらない。また、原作コミックの段階ではラムちゃんはさほど重用されておらず、ほかの登場人物中心でストーリーが展開していたこともあり、「諸星あたるはもちろん、しのぶや面堂など、ラムちゃん以外の人物に対しても、個性がよく練り込まれている。視点を変えればそれぞれが主人公になれるくらいの深みを持っているキャラばかり」(同)なのだという。

「次に考えられるのが、設定の妙です。『手に負えない美女が常に主人公に気を寄せている』というシチュエーションは、男子にとってはこの上なく心地よい状況。また、単なる恋愛ではなく、誤解によって“婚約者”になってしまったという展開が、ラブストーリーにありがちな湿っぽさを遠ざけている。この点が、女の子からの支持も集められた理由でしょう」(同)

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 さらに、アニメ『うる星やつら』の魅力を生んだのは、いまや大御所となった若き日の押井守監督による、当時としては斬新な演出の数々なのだという。

「押井監督は初期のチーフ演出として関わっていました。ラムちゃんが空を自由に飛び回る動きや、飛ぶときにあてた効果音。また、物語や舞台展開のスピード感など、『うる星やつら』はアニメ演出の世界に大きな影響を与えました。その集大成として作られたのが、映画監督・押井守の名を不動のものにした劇場版『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』なんです」(同)

 また声優陣も豪華そのもの。あたる役に古川登志夫、ラムに平野文、面堂終太郎に神谷明と、“レジェンド級”が勢ぞろいしている。

 そんな『うる星やつら』のすべてが詰まったBlu-ray Box。最終話まで観終わったころには、きっとまた第1話の、地球に降り立ったばかりのラムちゃんに会いたくなっているはずだ。耳を澄ませば、あのテーマ曲が聞こえてくる。

最終更新:2013/03/28 20:00
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