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『デーブ・スペクターの作り方』発売記念インタビュー

人気タレントの妻と、芸能ビジネスを乗り切る経営者……2つの顔を融合する京子スペクター

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 浮き沈みの激しい芸能界で20年以上も活躍し、さらに成長を続けるには――。そんな秘訣をまとめた『デーブ・スペクターの作り方』(東京書籍)を7月に上梓した京子スペクターさん。人気タレントのデーブ・スペクターさんの妻であり、所属事務所「スペクター・コミュニケーションズ」の社長でもある。妻と経営者、2つの顔を使い分けながら実践してきたショービジネスや版権ビジネスの世界を勝ち抜く戦略と、人気タレントを作り上げた手腕について聞いた。

――「スペクター・コミュニケーションズ」という社名からもわかるように、京子さんはデーブ・スペクターさんをメインのタレントとして扱っている芸能事務所を経営されているわけですが、今日のデーブさんの高い認知度や安定した人気をどう見ていますか?

京子スペクター(以下、京子) デーブに対しては多くの方が、普段何しているのか、本業はなんなのかなどの疑問を持っているかもしれません。だからといって「あの人は今」みたいな消えたタレントのような立ち位置ではなく、20年以上も芸能界で活動を続けられているのは、デーブ・スペクターという人間に「何か」があると思って興味を持ってくださるとうれしいですね。

――いまだに未知数の部分がある。つまり、タレントとして飽きられていないということでしょうか?

京子 そうですね。視聴者の方々が“まだ何かあるのではないか”と。デーブは同じエピソードを使い回したりせず、常に新しいものをキャッチしています。その上で「近い将来にこういうことがあるのではないか」という提案的なコメントをしたりする。大げさに聞こえるかもしれませんが、時代と共に歩んで、一歩ぐらい先を見せるようにしているんです。

――社長としては、そのあたりのことを意識的に指示していたりするんですか? また、タレントとしてのデーブ・スペクターを「作る」にあたり、どういったことを実践されていますか?

京子 まだまだ積極的に攻めるべきだと思っているので、意識的というよりは、自然にやっているという感じです。それと、受ける仕事に基準を設けて、こちらの想定外のイメージがつかないように気をつけていますね。例えば講演の仕事はどういう会社からのオファーなのかを徹底的に調べ、わからない会社のものは受けないようにしています。テレビは、はやっている番組の出演依頼は、なるべく受けます。より好みしているようでしていないし、していないようでしている。時代時代に合ったもので、今どれが一番必要かを見極めているんです。

――競争の激しい芸能界で、デーブさんが生き残っている理由は、そこにあるんですね。

京子 そう思って頑張っています。あとは、常に最新の情報を収集しているということ。情報というのは必ずしも、新聞やニュースでわかることだけではないんです。芸能、スポーツ、文化など、あらゆる方面に情報網を張り巡らせて、敏感にキャッチしている。だからこそ、これからのブーム予想や、提案するべきアイデアが生まれてくるんです。

――デーブさんのミステリアスな部分と情報収集力が合わさって、世の中では「デーブさんCIA説」がささやかれていますが、どう思ってらっしゃいますか?

京子 それは昔から言われていますが、「皆さんおっしゃっているな」くらいの認識ですね。でも、デーブの情報収集能力はCIA並みですよ(笑)。CIAの分析官でも、ここまでやらないと思います。本当に徹底的に調べますので。

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