『耳の穴』ウエラン・井口浩之の「コント師イジリ」と、かつてバナナマン・設楽が語った「売れ方」の話
関ジャ二∞が“世界のポール”にチャートで圧勝 成功要因は作曲家起用の妙にアリ?
2013/10/24 09:00
リアルサウンド
「ズッコケ男道」や「ワッハッハー」という過去のシングルからもわかるとおり、最初から三枚目路線を用意され、その道を自ら楽しんできたグループというのが関ジャニのざっくりした印象だろう。ロック界のドリフこと怒髪天とタッグを組んだのもアイドルとして異例だし、増子直純&上原子友康は今回のアルバムにも参加している。ただ、近年の作品は決してお笑い路線にあらず。ヒャダイン、井上ジョー、SEKAI NO OWARI、童子-T、キマグレンなどが楽曲を書き下ろした新作は、文字通り『JUKE BOX』、いや、現在ポップシーンの縮図と言っても過言ではない。
どんな曲でも気取らず、妙なナルシシズムを盛り込まず、本気で楽しんで歌いこなす関ジャニ∞の姿もいい。嵐について語る青井サンマ氏の発言、「アイドルというのは、一流のクリエイターを紹介するプラットフォームの役割もある」(参照)に深く頷いた。関ジャニがもっともっと売れれば、2位以下でごっそり消えた30万人が新しいCDを探し求め、チャートの世界がまた活性化する日も……来るだろうか。
■石井恵梨子
1977年石川県生まれ。投稿をきっかけに、97年より音楽雑誌に執筆活動を開始。パンク/ラウドロックを好む傍ら、ヒットチャート観察も趣味。現在「音楽と人」「SPA!」などに寄稿。
最終更新:2013/10/24 09:00