洋楽の逆襲がついに始まった? レディー・ガガ、A・ラヴィーンらがチャート上位を独占
リアルサウンド
そのなかでもいまいちばん気になるのは、11月27日にニューアルバム『ミッドナイト・メモリーズ』のリリースを予定しているワン・ダイレクションの存在だ。デビューから2年にして、全世界でのトータル・セールスが3200万枚を超えるイギリス発の男性5人組、ワン・ダイレクション。今月初め、約8ヶ月にわたるワールド・ツアーの締め括りとして初の来日公演を開催、約25000人のファンを集めたことも記憶に新しい彼らだが、日本以外での国ではすでにスタジアム級のライヴを行っている彼らにとって、その数字は決して多いものではないという。
しかし、その背後には、日本における発売元であるソニー・ミュージックの綿密なプロモーション計画があったようだ。今年1月に、全世界で初となる「公式ファンクラブ」を日本で設立、日本向けのツイッター・アカウントも設置し、地道にファンとの交流を深めてきたワン・ダイレクション。今月初頭の来日時には、もちろん『ミュージック・ステーション』にも出演。その楽屋で、AKB48のメンバーとアカペラで歌う特別映像も、後日公式サイトにアップされた。そして、多くのメディアが報じた幕張メッセでの初来日公演。その興奮もさめやらぬ中、満を持してリリースされるのが、彼らのニューアルバムなのだ。
彼らの成功要因のひとつは、本国での人気を笠に着ることなく、「ファンクラブ」や「テレビ出演」といった日本ならではの慣習に則った形で、決して慌てることなく長い時間をかけて、日本のファンとの関係を地道に築き上げてきたことにある。それが、いよいよ大きな結果として表れるであろう今回のニューアルバムのリリース。果たして彼らは、「洋楽不振」の声を覆すほど、圧倒的なセールスを、この日本で記録することができるのだろうか? 彼ら以外にも、エミネムやジェイク・バグなど、注目の作品のリリースが目白押しの11月。いずれにせよ、ここへ来て洋楽勢が勢いを増しているのは、どうやら間違いのないことのようだ。
(文=麦倉正樹)
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