EXILEは“夢”しか語らない!? 冠番組に見る不動のメディア戦略とは
リアルサウンド
「VOCAL BATTLE AUDITION 4」の参加者には、EXILEに憧れて、夢を追うために学校を辞めたという青年や、EXILEメンバー全員の身長を暗記した青年などが登場、口々にEXILEの素晴らしさを伝えた。参加者を見守るのは三代目J Soul Brothersの今市隆二。彼もまた「技術とかそういうところより、夢を叶えるための情熱とか、そういうものを伝える気持ちが重要かなって」と、やはり“夢を叶える”を強調している。
EXILEは、こうしたファン向けのメディアを他にも持っている。雑誌『月刊EXILE』や携帯向けメディア『EXILE Official mobile site』、NOTTVの『EXFILE』などがそれだ。どのメディアもEXILE100%な内容で、ファン以外にはとっつきにくい印象ではあるが、ファンにさまざまな角度から定期的に情報を送り続けて、その世界観へと深く誘うマルチメディア戦略が、EXILEの巨大化に貢献していることは間違いないだろう。グッズやツアーの売り上げも莫大で、2013年4月6日付の日刊ゲンダイによると、LDH社の売り上げは160億円、利益も20億円近く出ているとのことだ。
“黒いジャニーズ”との異名を持ち、年々その規模を拡大しているEXILE。時にはそのいささか強引ともいえる商法に批判が起こるが、誰にでもわかるシンプルなメッセージを、複数のメディアを利用して発信し続ける手法は、AKB48の握手会に匹敵するエンタメ界の有力なビジネスモデルであるのは間違いない。『週刊EXILE』もそういった視点で鑑賞すると、新たな発見があるのかも!?
(文=松下博夫)
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