『耳の穴』ウエラン・井口浩之の「コント師イジリ」と、かつてバナナマン・設楽が語った「売れ方」の話
『FNS音楽祭』で三谷幸喜が見せた狂気 カンパニー松尾監督が“リアルの凄み”を指摘
2013/12/06 09:00
リアルサウンド
感動のシーンの直後、三谷が調子はずれに歌い始めたことについても、監督は絶賛している。
「あのまま進んでいたらお涙ちょうだい的な感じになったかと思うんですけど、そこに三谷さんが出てきてすべてをぶち壊してくれた。三谷さんは演出家なので、なにをどうしたら面白いか、自分で演出していると思うんです。ただの美談で終わらせないところが、芸能界の奥深さを感じさせて良かったですね。制作側もある程度展開を予想して構成しているのでしょうが、あのシーンの“落差”は予期せずして起こっちゃった感じ。たぶん、華原さんが小室さんに述べた言葉は、台本のない素直な言葉だったと思うんですよ。だから人の心を打つものがあったし、予想以上に感動のシーンになった。そして、その後に三谷さんが振り切ったパフォーマンスをしたから、みんなビックリしたんじゃないでしょうか。今回の『FNS歌謡祭』には、演出や構成を越える、リアルの凄みを感じました。もはやドキュメンタリーですよね」
話題性のあるコラボレーションに加え、予想外の展開にも注目が集まった『2013FNS歌謡祭』。同番組が人々を惹きつけてやまないのは、その番組の中でしか起こりえないドラマがあるからかもしれない。
(文=編集部)
最終更新:2013/12/06 09:00