引退宣言のmisonoに“早まるな”の声 シンガーとしての実力を惜しむ関係者も
リアルサウンド
【リアルサウンドより】
歌手のmisonoが、2013年12月18日放送のバラエティー番組「今夜くらべてみました」(日本テレビ系)で突然「引退宣言」をしたことに対し、ファンや音楽業界関係者から惜しむ声があがっている。misonoは、昔から30歳になったら引退するつもりだったとしつつ、所属事務所から「misonoは芸能界しか無理やから」といわれてきたことへの悔しさも明かした。また、Twitterでは「dat(day after tomorrow)を3年間で休止した後も白紙だったしアーティスト活動休養宣言もしてるし『このCDが売れなければ辞める』と何度も思ってきたし辞める事は不自然ではない(笑)」と、これまで何度も引退を考えてきたことを語った。
だが、ファンの間ではもちろん音楽業界関係者の間でも、misonoの歌に対する評価は思いのほか悪くない。にも関わらず、彼女の作品が世間的な評価にあまり恵まれなかった理由を、デビュー時から彼女を知る音楽雑誌記者の吉田敏郎氏は、次のように分析している。
「彼女がデビューを飾ったday after tomorrowは、Every Little Thingの五十嵐充さんがプロデューサーを務め、avexが全面的にバックアップをして大々的に売り出しました。その甲斐あってか、それなりに注目を集めたのですが、いかんせん当時は90年代ユーロビートの流れを汲んだ伝統的なavexサウンドが曲がり角に来ている時代でした。また、まったく方向性の異なるミュージシャンである、姉の倖田來未さんと比較されることで、彼女の持ち味であるちょっと鼻にかかった声や、はつらつとした可愛らしさにスポットが当たりにくくもなっていました。彼女は技巧派ではないかもしれませんが、素直で味のある歌手だと思います。また、ルックスにも恵まれ、アイドル的な魅力だってありました。しかし、お姉さんがR&B路線だったこともあり、方向性を見出しにくくなっていたんだと思います。ソロになってもmisonoは、アイドル路線にも歌姫路線にも進むことができず、企画モノやカバー曲ばかりで大きなヒット曲には恵まれませんでした。」
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