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アイドリング!!!リーダーの遠藤舞が卒業……アイドルはソロシンガーとして活躍できるのか

 2012年5月には、アイドルとしては初めてBillboard Live Tokyoでソロライブを開催した遠藤。生バンドを従え、ジャズアレンジを加えたアイドリング!!!楽曲のセルフカバーを中心としたライブでは、圧巻のパフォーマンスを見せてくれた。実際にこのライブを目の当たりにした人間なら、彼女のボーカリストとしての力を思い知らされたはずだ。当時アイドリング!!!のプロデューサーだった門澤清太氏は、インタビューにて「遠藤の才能がどこまでいけるか、自分の目で見てみたかった」と語っており、彼女の可能性を見据えてのライブだったことが伺える。

 「アイドルは何者でもない」以前、彼女から聞いた一言が強烈に印象に残っている。アイドルはミュージシャンでも、女優でも、芸人でもない。ジャンルではあるが、芸能人として明確な肩書を持ち合わせているわけではない。アイドルという期間は、歌でも、ダンスでも、芝居でも、バラエティでも、どんなことにでも挑戦出来る。ファンに応援してもらいながら、様々な経験を積み、そこから自分のあるべき姿を見つけ出す。アイドルとは本来そういうものだったように思われる。何も知らず、何も興味もなく、アイドリング!!!としてアイドルとして様々な経験を積み、アイドルという時間の中で見つけたソロアーティストとしての可能性と未来。そして今回の卒業という決断こそ、本当にアイドルという時間をアイドルらしく生きたのという証明なのではないのだろうか?

 グループアイドル全盛の現在。そんな中から、一歩踏み出しソロアーティストとして活躍することは難しい時代かもしれない。しかし、遠藤舞が持つポテンシャルなら、その苦難すらも乗り越え、アイドルの新しいステップアップの形を見せてくれるという期待をせずにはいられない。だからこそ、ソロアーティスト遠藤舞としての飛躍を目撃する前に、残り僅かとなった「職業:アイドル」としての遠藤舞の姿を、しっかり目に焼き付けておきたい。

■エドボル
放送作家。『妄想科学デパートAKIBANOISE』(TOKYO FM水曜25:00-)『安田大サーカスクロちゃんのIdol St@tion』(目黒FM隔週木20:00-)、『Tokyo Idol Festival2013』(フジテレビNEXT)など、テレビ・ラジオなどの構成を担当。サイゾー、SPA!などでもアイドル関連のインタビューを中心に執筆中。

最終更新:2013/12/10 09:00
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