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“絶頂期”を迎えるベテランバンドが増加中 エレカシ、怒髪天、人間椅子らが今輝く背景とは

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結成25周年にして勢いを増している人間椅子。会場には若年層のロックファンも多かった。(撮影:KASSAI / 3PO DESIGN WORKSHOP)

【リアルサウンドより】

 今年25周年を迎える人間椅子がワンマンツアー『バンド生活二十五年~猟奇の果~』のファイナル公演を1月18日に東京・TSUTAYA O-EASTで行った。彼らのワンマンライブとしては25年間の歴史の中で最大の会場であったが、チケットはソールドアウト。ギター・ボーカルの和嶋慎治は「バンド活動を死ぬまでやります」と宣言し、ドラムスのナカジマノブは「怒髪天は“最遅”で武道館ライブをやったようだけど、人間椅子は武道館公演の最年長記録を狙います」と、意気込みを語った。

 人間椅子のほかにも、結成20周年を越えて、今まさにピークを迎えようとしているバンドは少なくない。今年で結成33年を迎えるエレファントカシマシは、ボーカル・宮本浩次の急性感音難聴のため、2012年10月から約1年、活動を休止していたが、2013年9月に日比谷野音ステージにて復活。2014年1月11日には、さいたまスーパーアリーナにてバンド史上最大規模のライブを成功させた。怒髪天もまた、結成30周年にして勢いを増しているバンドだ。2013年にはももいろクローバーZに「ももいろ太鼓どどんが節」を提供し、従来のファン層以外からも注目を集めた。そして2014年1月12日には、人間椅子のナカジマが言ったように、活動30年にして武道館ライブ達成という史上“最遅”記録を打ち立てた。

 音楽ジャーナリストの柴那典氏は、このようにベテラン・バンドが活躍している背景事情を、次のように分析する。

「まず、この3つのバンドに共通しているのは、とにかくライブパフォーマンスが凄い、ということです。彼らは単なる演奏の巧みさではなく、その人自身の歩んできた生き様や人間性と不可分のパフォーマンスを披露している。ベテランのバンドにしか出せない迫力を持っています。また、そういったバンドのファンは、彼らの音楽性だけではなく、人間性にも魅せられているため、流行り廃りとは関係なく追い続けるのではないでしょうか」

 また、バンドを取り巻く環境が変わってきていることも、彼らの人気を高める要因となっているという。

「これらのバンドの特徴は00年代以降にファンの世代が若返っていること。90年代以前は10代や20代の音楽ファンがベテラン・バンドのライブに触れる機会はなかなかありませんでした。バンドにとっても、ファンと一緒に年を重ねていくのが普通で、自分たちと異なる世代のファンを獲得するのは今に比べて難しかった。しかし最近ではロック・フェスティバルが一般的になったことで、状況は変わりました。フェスにはある意味ではショウケース的なところがあり、ベテランのバンドから若手のバンドまで、一挙に出演します。すると、先述したようなライブに強いベテラン・バンドは、そのパフォーマンスの凄みによって、世代を越えたファン層を獲得することができる。忌野清志郎さんがそういった流れの先駆者でしょう。彼はフジロックに出演したことにより、往年のロックファンから、バンドを始めたばかりの若者まで、幅広い支持を集めました」

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