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深読みCINEMAコラム【パンドラ映画館】vol.261

映画館が“乱交パーティー”会場と化す『愛の渦』8人の男女が組んず解れつ全裸でお付き合い!!

ainouzu03.jpg大胆なヌードシーンに挑んだ門脇麦。心が揺れ動く様子がそのまま表情に現われるところが彼女の魅力だ。

 乱交パーティーを主宰する店長役の田中哲司、従業員役の窪塚洋介、途中から参加するスワッピング希望のカップルを演じた柄本時生と信江勇も含め、キャスト全体のアンサンブルが実にお見事。その中でもひと際印象に残るのは、やはりマジメそうな女子大生を演じた門脇麦。乱交プレイが始まるまでバスタオル姿でリビングルームに佇んでいる様子からはガチな緊張感が漂う。新人に近いキャリアでいきなり初ヌードに挑むことになってしまい、マジで緊張しまくっていたらしい。それがベッドルームでは一転、大胆な騎乗位プレイで鮮烈なエロスと汗を発散させる。緊張した表情から一気に感情を解放させていく姿には、誰しもクギづけになるだろう。

 ひと晩だけの秘密の関係。本音と性欲を存分に吐き出したからといって、パーティー参加者たちの人生がこの夜をきっかけに大きく変わるわけではない。でも、8人の男女の痴態を観ているうちに、いやおうなく湧き出てくる性欲と社会的動物としてのモラルとの狭間で揺れ動く人間の他愛なさが、無性に愛おしく感じられてくるはずだ。人間とは、どうしようもなくバカでスケベで面倒くさ~い生き物らしい。『愛の渦』は人間と呼ばれる動物の正体を真っ正面から描いてみせた。映画を観ていた自分自身の正体を見破られたようで、上映が終わった後はどこか清々しさを感じさせる。
(文=長野辰次)

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『愛の渦』
原作・脚本・監督/三浦大輔 出演/池松壮亮、門脇麦、新井浩文、滝藤賢一、三津谷葉子、中村映里子、駒木根隆介、赤澤セリ、柄本時生、信江勇、窪塚洋介、田中哲司 R18+ 配給/クロックワークス 3月1日(土)よりテアトル新宿ほか公開 
(c)2014「映画 愛の渦」製作委員会 
<http://ai-no-uzu.com>

最終更新:2014/06/12 16:00
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