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BABYMETALが“接触なし”で快進撃  Perfumeに続くアミューズ系アイドルの行方

【リアルサウンドより】

 先日、女性アーティストとして史上最年少の平均年齢14.7歳で日本武道館でのワンマン公演を行ったBABYMETAL。2日間連続の同公演ではのべ約2万人のファンを動員、大成功を収めた。さらに2月26日発売の1stアルバム『BABYMETAL』は、オリコン週間チャートで4位、タワーレコードの週間チャートで1位を獲得。そしてiTunes Storeでは、アメリカ、イギリス、ドイツのメタルアルバムチャートで1位、台湾やインドネシアのロックアルバムチャートで1位を獲得するなど、海外にまでその人気は及んでいる。

コンセプトが貫かれ、それが贅沢に表現されていることが魅力

 BABYMETALは、Perfumeと同じアミューズ所属の小中学生限定グループ・さくら学院から派生したユニット。「アイドルとメタルの融合」をコンセプトに掲げ、2010年に学院内の部活動・重音部として結成されたのが始まりだ。メタルテイストの楽曲を中高生の美少女3人が思いっきり歌い、叫び、踊るさまは、それだけでも見るものに絶大なインパクトを残すが、グループの大きな魅力と特徴は、その上で「コンテンツの隅々にまでコンセプトが貫かれていること」と、「それが贅沢にスケール大きく表現できていること」にある。

 まず、楽曲、デザイン、ライブなど、全てのコンテンツにおいて、メタルというジャンルへの敬意が表されていて、そのマナーが徹底して守られていること。スラッシュ、ピコリーモ、インダストリアルなど、メタルのサブジャンルを縦横無尽に取り込んでいて、聴くものの耳を飽きさせない。さらに、メタリカなど海外の有名メタルバンドはもちろんのこと、X JAPAN聖飢魔IIthe GazettEなどの日本のバンドへのオマージュも、そこかしこに散りばめられている。ビジュアル系とも呼ばれる国内のメジャーなバンドをも元ネタに扱っていることで、マニアックになり過ぎず、絶妙なポップ感が表現できていることは、見事なバランス感覚という他ない。できるだけ多くの人が引っ掛かるように、コンテンツの至るところに様々なフックが仕掛けられているのだ。

 また、楽曲制作には特撮のNARASAKIや、THE MAD CAPSULE MARKETSの上田剛士らが、そしてTシャツなどのデザインには、Fear, and Loathing in Las Vegasを手掛けているYutty(KiSS OF DEATH clothing)や、CROSSFAITH、NEW BREED、NOCTURNAL BLOODLUST等を手がけるKAgaMI、そしてマキシマム ザ ホルモンのアートワークの多くを手掛けているデザインチーム・ROLLING CRADLEなどが参加している。ジャンルに造詣の深いクリエーターが関わっていることで、コンテンツに高い説得性が生まれているのだ。

 そうした、プロデューサーのKOBAMETALによりコントロールされた世界観(巨大なマリア像を作ったり、ライブセットも異常に豪華!)を十分に表現できるのは、所属している事務所が、サザンオールスターズ、福山雅治、ポルノグラフィティらを擁する大手芸能プロ・アミューズであることが大きい。オリジナリティ溢れるアイディアと、それを実現できるバイタリティ。なかなか他で真似してできるものではない。

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