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マーティ・フリードマンがJ-POPへの”愛と嫉妬”を告白「AKBの『ヘビロテ』は僕が書きたかった」

これがアイドル界の「ボヘミアン・ラプソディ」だ

——アイドルの現場だと、お客さんがメタルっぽい楽曲でも振り付けを加えて踊っていますよね。これについてはどう思いますか?

マーティ:2011年の『ももいろクリスマス2011 さいたまスーパーアリーナ大会』に参加して気付いたのは、曲はメタルじゃないけど、お客さんがメタルより激しいってこと(笑)。常にシャウトしてるし、汗臭いし。その時、僕はステージの下から出てきたんだけど、メタルのライブよりうるさい男の声が聞こえてきて、「ここはどこだろう?」って。ずっとメタルをやってて、男の歓声には慣れているはずなのに、メタルより凄い反応だから「これパンテラのライブじゃなくてももクロのライブだよね!?」って何回もわかんなくなった(笑)。男の人たちはもしかしたらメタル好きなのかもしれないけど、そんな人がアイドルも応援するって、海外の環境ではなかなか無い文化ですね。

僕は彼女たちのプロジェクトに参加できて、ホントによかったと思ってる。どんなアーティストも、まずは曲ありきだと思ってるから言うけど、ヒャダインさんは天才だよ。はじめに曲を聴かせてもらった時に、これは冒険だなと思った。100人の合唱と、編拍子の捻ったフレーズと、ももクロ5人の掛け合いが混ざっている。そこに僕の変態ギターフレーズから出るメロディーを全部融合させちゃうんだもん。ホント夢みたいだったよ。でも、自分のギターだけをレコーディングする時は、ハードな音だし、冒険的すぎるからこんな大勢の人が聴くと思ってなかった。でも完成した曲を聴いたとき、僕は「これがアイドル界の『ボヘミアン・ラプソディ」だ』と確信したよ。自画自賛とかじゃなくて(笑)。でも、これが流行る国に住むしかないと思ったね。曲が完成したとき、僕はラスベガスにいたんだけど、音源をいただいた後、ラスベガスのストリップでももクロの曲を大音量で流したんだ。それがあまりにも場違いで、急に日本が恋しくなった。母国にいるのに、健康的な日本の音楽環境が懐かしくなっちゃったんだよ。

「ヘビーローテーション」に嫉妬心を覚えた

——マーティさんが推してるアイドルって誰なんですか?

マーティ:関わってるアイドルは気まずいから、AKB48でいいかな?(笑)。それだったら、まゆゆ(渡辺麻友)かな。AKB48といえば、先日のFNS歌謡祭に八代亜紀さんのギターとして出演したときのことなんだけど、出番を待ってる間に大広間でライブを見ていたら、彼女達が僕の1メートルくらい前で「ヘビーローテーション」を歌ってくれたんだ。その時の鳥肌の立ち方は半端じゃなかった。皆でアイコンタクトしながら踊ってるのなんかも凄いし、ドキドキしちゃって、このまま心臓が止まるんじゃないかと思ったよね(笑)

——「ヘビーローテーション」をマーティさん的に分析すると?

マーティ:この曲はね、初めて聞いた瞬間に嫉妬心が芽生えたんだ。「なんでこの曲を僕が作れなかったんだろう」「完全に僕の中にエッセンスとしてはあったのに!」って。ブライアン・ウィルソンが、フィル・スペクターの「Be my baby」を聴いたときに多分そんな気持ちになったんじゃないかな。それくらいツボなんだよね。この曲を聴いたとき、色々なことが頭に浮かんだ。「なんでこんな曲を作れたんだろう」、「どこからの影響だろう」って深く分析して、自分の曲作りに関してもう一度考えさせられる良い機会になった。どうやったら、もう一回「ヘビーローテーション」みたいな曲が作れるのかなって考えているよ。

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