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ロンブー淳も制裁を受けた「関東連合」とは結局何なのか

rena0305cz.jpg(『snidel 2013 Autumn/Winter Collection』宝島社)

 2月16日、東京・両国国技館にて「2014 YUMI KATSURA GRAND COLLECTION in TOKYO」と題された桂由美のウエディングショーが開催された。この日、道端アンジェリカや華原朋美らと並び、モデルとして出演した藤井リナが、出席予定だったショーの合間の会見をドタキャンしていた。会見直前に急きょ主催側から、「藤井リナさんは体調不良のため会見欠席です」とアナウンスがあったという。ところが、会見後の第二部のショーには何事もなく出演している上、ブログも更新している。

 明らかに仮病だと分かるこの“体調不良”騒動だが、マスコミは総スルー。相手にするだけ無駄、ということのようだ。

 昨年9月に大手芸能事務所スターダスト・プロモーションとの契約が終了し、現在はステラエンタテインメントという個人事務所を設立して活動している藤井だが、元所属事務所の契約終了に際しては素行の悪さが一因となっているのではないかと常々囁かれていた。決して円満とはいえない独立劇を経ているのであれば、その後の芸能活動において風当たりは強くなるのは目に見えている。まさに踏ん張りどころの時期でありながら、こうした不真面目さが際立つ行動を取ること自体、藤井のやる気のなさ、尊大さが見てとれるといってもよいだろう。

 ところでこの藤井が元所属事務所との決別の時期、噂された素行面での問題についてであるが、関ジャニ∞の錦戸亮やKAT-TUNの田中聖などといったジャニーズタレントやDA PUMPのISSAとの交際など派手な男関係に加え、半グレ集団ともいわれる関東連合との関係についても取り沙汰されている。歌舞伎役者の海老蔵が六本木の飲食店で暴行を受けた“灰皿テキーラ事件”では、その場に藤井が居合わせていたというのは有名な話だ。藤井と同じく関東連合との関係が囁かれる芸能人は他にも数名いる。元関東連合幹部・工藤明男氏(仮名)による手記『いびつな絆』(宝島社)や、この手記出版のタイミングで寄せられた「週刊文春」(文藝春秋)における氏のインタビュー記事には、これまで関東連合と関係のあった芸能人の名が公にされている。

 2011年に自殺を遂げた貧乏タレントの上原美優(24=享年)は、かつて関東連合元リーダーのひとりで現在、六本木のクラブ襲撃事件(通称フラワー事件)で昨年12月、東京地裁において懲役11年の判決が下された石元太一被告と交際していたという。また先日、俳優・佐藤健との不倫関係が報じられた女優の広末涼子の元夫である岡沢高宏については、かねてより関東連合と親しかったことなども触れられており、この岡沢とその後交際していたのが女優・長澤まさみであることももはや有名な話だ。工藤氏によれば岡沢は関東連合の関係者との間に金銭トラブルを抱えており、それが原因で広末とも破局、長澤にも借金を申し出たことがあるが断られているという。

 書籍には、元関東連合を名乗り、過去の武勇伝を雑誌に掲載した松嶋クロスについても触れられている。当時の雑誌取材では、当時対立していた暴走族メンバーを拉致した際に男同士でシックスナインをさせた証拠写真を掲載したが、これと似た“制裁”に近い形で写真を撮られたのがロンドンブーツ1号2号の田村淳だ。「文春」によれば当時売り出し中の田村が手を出した女性が元関東連合幹部のKのもとに駆け込んだことから、田村は詫びを入れる様子をビデオに撮影され、現金を要求されたという。また同じく松嶋は小向美奈子のAV出演に際しても、逮捕当時から説得を重ね、見事出演の承諾を得ており、やり手ぶりを発揮している。

 一方、ネット等でたびたび関係が取り沙汰されながらも工藤氏によれば全くの無関係だというのが、六本木ヒルズのマンション一室でドラッグセックスに興じた結果、相手の女性を死なせてしまい懲役刑となった元俳優・押尾学だ。無関係でありながら押尾はかねてより自身が関東連合だと吹聴していたというから、恥ずかしい話である。また覚せい剤取締法違反で有罪判決を受けた女優の酒井法子についても、当時通い詰めていたクラブの実質的オーナーが関東連合関係者だったことからたびたび関係が噂されるが、こちらも無関係。

 それにしても「関東連合」とは一体何なのか? もともと世田谷区や杉並区の暴走族の連合体だったというが、それとメディアで芸能界との関係や凶悪な事件の首謀者として取り沙汰される関東連合とは意味合いが異なるようだ。工藤氏の著作によれば昭和53年生まれから昭和58年生まれまでの6世代以外は、いま世間でいわれる「関東連合」とは認められていないという(唯一の例外は世田谷「用賀喧嘩会」の昭和52年生まれ1名だけ)。かといって、暴走族が暴力団化したわけではなく、組織として統率されてもいないし秩序もない。フラワー事件に代表されるような単細胞丸出しかつ凶悪な犯罪を起こすような集団としての実態はあるが、ヤクザの看板がないし事務所もない。個々人でヤクザとつながりがあるだけなので、警察も指定暴力団として取り締まれないというのが強みだった。

 正式に暴力団員にならなくても、暴力団員と親しくしている者もいる。また、AVプロダクションを立ち上げた者、闇金融の道に進んだ者、オレオレ詐欺をはたらく者など暴力団の看板は背負わず裏街道を走る者もいれば、飲食や不動産など正業に就いている者、社会でそれなりに成功していたり芸能界やIT業界で活躍している者など、その“進路”はさまざまだ。近年、「関東連合」として事件を起こしているのは、暴力団にも正式に所属せず正業にも就かず自由気ままに生活をしてきた連中で、正式な暴力団組員として活動している者や正業に就いてトラブルに巻き込まれることを恐れている者は無関係、と著作では主張している。ちなみにメンバーの自覚がある当人たちは「元関東連合」とは名乗らず、自分たちを「関東連」と呼ぶそうだ。

 関東連合がフラワー事件を起こしたのは、過去の傷害致死事件の報復だったという話は有名だ。08年に山口組系暴力団員によって金村剛弘が撲殺された事件である。これを境に、関東連合は急激に暴力団化し、住吉会や山口組といった暴力団の傘下に入る者も現れた。そしてフラワー事件を機に、警察は「関東連合」を「準暴力団」という反社会的勢力に指定している。この金村君撲殺事件の首謀者は「キム兄弟」とされており、フラワー事件で被害者はキム弟と間違えられて殴り殺されてしまった。完全な人違い殺人であるが、逃走中の見立容疑者は「あ、違うかもと思ったけど、とりあえずぶん殴っておいた」という軽さで殺している。他の共犯者も、たとえばクラブでターゲットがキム弟かどうか確認した金城は「暗くてよく分からなかった」などと述べており、一番肝心な本人確認における杜撰さがよくわかる。事件発生当時、テレビで何度も放映された犯行直前・直後の犯人グループの様子を捉えた防犯カメラ映像では、笑っているメンバーもおり、カジュアルに暴力を振るう集団であることを世間に知らしめた。

 しかもこうした人違いによる犯行は、これが初めてではない。1998年の芦花公園事件、2000年のトーヨーボール事件でも敵対していたグループの人間と間違えて暴力を振るったり刃物で刺す等の行為に及んでいる。

 著作で工藤氏は「関東連合のメンバーとて日常的に争いを好むわけじゃない」と書きながら、一方で「毎週のようにクラブで喧嘩騒ぎを起こしていた」「関東連合は喧嘩とシノギだったら明らかに喧嘩を優先させる」とも書いており、喧嘩における記述には矛盾が見られる。エクスキューズしながらも、結局は喧嘩優先の集団なのだろう。

 「稚拙で無秩序な暴力」とも記しているが、これは本当にその通りで、勘違いやノリで人を殺してしまうなんて、はっきり言って超~バカとしか言いようがない。中高時代のヤンチャを封印もせず、成人しても関東連合を名乗り、仲間たちとつるんで暴力を振るう。しかも人違いのメッタ打ち殺人という大失態をおかしている。恥ずかしすぎる集団にしか見えないが、特に理由もなく人を殺してしまう、とんでもない人間が実在しているから世界は本当に恐ろしい。見立容疑者も、膨大な資金を集めて海外逃亡を続けているが、人違いで人を殺して逃げ回っているなんて、恥ずかしいにも程がある。“資金を集めて海外逃亡”なんて、ドラマだったらちょっとかっこ良い響きではあるが、しょせん、人違い殺人をしてしまったけれど、とばっちりを受けた被害者とその遺族に謝ることもできず逃げ回っている、ただの子供だ。石元太一被告も一審判決言い渡し後に「納得できない。あきらめないからな、俺は」と叫びながら法廷をあとにしたそうだが、あきらめない理由が分からない。集団で責任の重さはそれぞれ異なり、内部の人間が思うそれと外から判断されたそれとのギャップは必ず存在する。しかし、人の命を奪ったことに関しては皆同じである。むしろ懲役22年という求刑でありながら懲役11年という大割引の判決が出たことを有り難く思った方が良い(控訴審ではどうなるか分からないが)。

 暴力団とは違い、「グループのための抗争」をしているわけではなく、暴力的な狂気を解放できる場面をただ求めている人たち……それが「関東連合」なのかもしれない。

 ネット上では、関東連合との関係が囁かれる芸能人は本稿で上げた数倍にのぼり、『関東連合と芸能人の相関図』なる図表も出回っている。ここに掲載されている芸能人はキャリアの長い女優から若いモデルまで相当数にのぼり、真偽のほどは不明だが、このフラワー事件に動きがあればまたそれも噂レベルでなく、工藤氏のような内部事情をよく知る人物に白日の下に晒される可能性を秘めているのである。
(鼻咲ゆうみ)

女性向けWebサイト【messy】

最終更新:2014/03/05 19:00
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