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「ユニフォームは売れるけれど……」地元で酷評の、セリエAミラン・本田圭佑“10番”の意味

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 8日に行われたセリエA第27節ACミラン対ウディネーゼで、2試合ぶりに先発出場を果たした日本代表MF本田圭佑だったが、さしたる活躍を見せぬまま、所属チームのミランも0-1で敗れている。イタリア紙「ガゼッタ・デッロ・スポルト」は、フル出場した本田にチーム最低タイとなる「5」(最高点10、最低点1)を与え、「試合の流れから消え、闘う意欲を見せることはなかった。大きな失望」と酷評した。

 本田が鳴り物入りでミランへ加入して約2カ月がたつが、入団当時の熱狂ぶりは今や昔。現地での本田への評価は、地に堕ちているといっていい。

「現在まで、ほとんどインパクトを残せていませんからね。出来が悪ければ、徹底的に叩くのが本場イタリアのスポーツメディア。日本のように甘くはありません。ただ、監督が何度も替わったり、ロシアリーグが閉幕してから休養もなく移籍してコンディションが不良など、本田にも情状酌量の余地はあるんですけどね。そもそも、セリエAは専守防衛のマニアックな戦術で知られるリーグ。攻撃的な選手にとっては適応が難しいだけに、現在の状況は“想定内”ではないでしょうか」(サッカーライター)

 確かに、セードルフ監督やチームメイトらも「本田には時間が必要」と、彼をかばっている。だが、そうした言い訳を許さないのが、イタリアのメディア。

「走れない、点が取れない、スピードがない、守れない、タマ際に弱いと、徹底して低評価ですね。まあ、コンディションが戻れば、こうした批判の多くの部分は解消できると思うのですが、いかんせんスピードのなさは予想以上だったようです。それもあってか、セードルフ監督も、本田のポジションを最も適性があると本人が自負していたトップ下から、右サイドハーフへコンバートしています。しかも、そうであってもレギュラーではない。MFの5番手あたりが、残念ながら今の本田のチーム内における序列です。しかし、よく考えたら、本田は移籍金ゼロで獲得した選手ですからね。ミランとしては、主軸を担うような期待をしていないのかもしれません」(同)

 そうはいっても、本田の背番号10はイタリアではファンタジスタを意味するエースナンバー。これは、チームの期待の表れではないのか?

「現在のミランのエースはブラジル代表のカカですが、彼にではなく本田に10番が与えられたのは、商業的な理由からにすぎません。カカよりも本田が10番をつけたほうが、日本人により多くレプリカユニフォームを買ってもらえるからです。昨今のサッカー界では商業的な事情が優先され、必ずしも“10番=エース”というわけではないのです。例えば、日本代表のエースは紛れもなく本田ですが、エースナンバーの10番をつけているのは香川真司(マンチェスター・ユナイテッド=イングランド)。これは代表ではエースの座を譲っても、本場ヨーロッパでは香川のほうが本田よりも格上の選手だからということではなく、代表のスポンサーであるアディダスの意向なのです。日本代表のエースナンバーは、アディダスがスパイクを提供している選手がつけるべき、というね」(同)

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