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SKE48、シングル1位獲得も「セールス下降トレンド」続く 人気安定への正念場に 

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SKE48『未来とは?(Type-A)(初回生産限定盤)』(avex trax)

【リアルサウンドより】

参考:2014年03月17日〜2014年03月23日のCDシングル週間ランキング(2014年03月31日付)(ORICON STYLE)

 SKE48の初週40万枚弱という数字は前作の44.9万枚を下回るもので、これは昨年末に本欄で書いたような(参考:SKE48が初の「セールス下降トレンド」に直面 次回作以降の巻き返し策はあるか?)SKE48のセールス下降トレンドがより明確になったと見ることができるだろう。それでも長らくファンはグループを支えようという姿勢を見せていたが、大組閣などの影響もあって募った不満がセールスに影響し始めているとしたらちょっとまずいかもしれない。ファンと運営とメンバーが一体となって安定基調に乗せていくことができればいいのだが。

 2位のタッキー&翼も同様というか、デビュー以来一貫して売り上げを落としている。このユニットそろそろ何らかのテコ入れとか、新機軸があってもいいかもしれない。とはいえジャニーズの場合はセールスが低下し続けても新規ファン層の開拓に積極的にもならず定期的なリリースが続けられることも多い。タッキー&翼もこの状態が維持される可能性もなくはない。また近年の滝沢秀明は舞台で積極的に活動しており、また今井翼もソロで安定したファン層を獲得しているため、タッキー&翼というグループの重要度は低くなっているのかもしれない。

 Juice=Juiceについては、3位という順位よりも3.8万枚という初週売り上げ枚数が興味深い。これは昨年末にリリースされたスマイレージのシングルの累計売り上げをも上回るもので、Juice=Juiceが今のハロプロ内で新勢力のグループとして頭角を現していることがよりはっきりしてきたようだ。ファンも熱心に支持しており、モーニング娘。が低年齢化して以降のハロプロの新しい潮流を感じさせる。4万枚弱というセールス枚数は正直なところそんなに将来性の確かさを感じさせるものではないが、アイドルの中でも新しい可能性を感じるグループとして注目には値するに違いない。

 9位のback numberは前作の1.7万枚という突出した売り上げに比べると、従来並みの枚数にとどまったと言える。しかしこのグループは丁寧な作りの3ピースバンドとして着実に支持を拡大しており、昨年には武道館公演も行っている。いわゆるロックのリスナー界隈では認知されつつあるはずで、ここからさらなるファン層の拡大を狙っていくのか、玄人好みの「アーティスト」として知られれば十分とするのか、そろそろ方向性が決まっていく頃ではなかろうか。しかし今どきのロックバンドはオリコン10位以内や武道館などである程度の箔を付けたら、あとはアーティスティックさを全面に出すことでアイドルやV系、EXILE、韓流などと一線を画した感を出していくことが多いように思う。個人的にはこういうロックバンドが10位以内に入れるほどまでに成長するのは喜ばしいことなので、ぜひもう少し上に挑戦してほしいところではある。

■さやわか
ライター、物語評論家。『クイック・ジャパン』『ユリイカ』などで執筆。『朝日新聞』『ゲームラボ』などで連載中。単著に『僕たちのゲーム史』『AKB商法とは何だったのか』がある。Twitter

最終更新:2014/03/31 09:00
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