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スピッツ田村、WRENCH松田、NoGoD華凛……実は凄腕なJ-ROCKベーシスト6選

20140406-spitz-thumb.jpg

スピッツ『スピッツ』(ユニバーサルJ)

【リアルサウンド】より

 リズム隊とも呼ばれるようにドラムとともにバンドを支える役割であると同時に、旋律楽器という面も持つベース。かつて、BOØWYの松井常松が直立不動のダウンピッキングでベーシストの渋さを確立した一方で、爆風スランプの江川ほーじんはファンクやフュージョンでの奏法であったスラップ(当時はチョッパー)をロックに持ち込み、派手なプレイを幅広く浸透させた。近年ではヴィジュアル系を土台としながらも卓越したテクニックでフュージョン界にもその名を轟かせるIKUOや、ロックバンドにおける若手実力派ベーシストとして注目を集めるOKAMOTO’Sのハマ・オカモトなど、そのプレイスタイルは様々である。

 ファンにとっては凄腕として認知されているものの、ボーカリストの存在やギターヒーローがバンド内に居るために、外にはなかなか、それが伝わらないベーシストがいるのも現実である。そんなJロック界における隠れざるベーシストの名手を紹介していきたい。

実は一番目立ちたがり屋? 田村明浩(スピッツ)

スピッツ / 群青

 シンプルな歌メロと、アルペジオなどの雰囲気のあるギターが多い楽曲の中で、その合間を縫うようにうねるベース。歌モノバンドとしてのベースの役割を務めつつ、しっかりと自己主張を入れる。歌との絡み、ギターとの絡み、その聴けば聴くほど印象的なベースラインは、楽曲と同様に「田村のベースラインが好き」という楽器をやらないファンからも愛されており、スピッツの大きな魅力の一つになっている。

 幅広い世代に愛されるバンド。そんな穏やかな印象とは裏腹に、彼らは実は元々パンクバンドだった。その名残(?)は一人だけ目立つルックスのギターの三輪テツヤ、ではなく、ベースの田村であることはファン以外にはあまり知られていないのかもしれない。

 縦横無尽にステージを駆け巡り、シールドが抜けようが、ストラップが外れようがお構いなく飛び跳ねる。その姿は“田村ダンス”としてファンの間でも親しまれ、ライブの大きな見どころにもなっている。それはベーシスト仲間から「スピッツのライブにそこまで激しい動きは要らない」と笑いのネタにされたりするほどである。

“淫靡な誘惑”のピック弾き SEELA(D’ERLAGER)

D’ERLANGER – Beast in Me

 シンセベースを思わせる無機質なプレイからウッドベースかと耳を疑う柔らかな音、その全てを変幻自在のピック弾きで表現する。エフェクターは使用しない。胸をえぐられるような重低音を武器に、地を這うようなローポジションからしなやかに突き抜けていくハイポジションを何度も何度も行き来する。その指板上を踊るかのような左手のフィンガリングと超高速ダウンピッキングの右手とのコンビネーションは見ているだけでも美しい。

 ステージ上での寡黙な佇まいと、CIPHER(Gt.)、TETSU(Dr.)という派手なカリスマプレイヤーに挟まれ、どうしても影になりがちである。だが、このバンドの耽美でデカダンスな世界観を大きく担っているのは、紛れもなくこの破壊力と美しさを兼ね備えた凄腕ベーシストである。

色気と狂気のベーシスト 松田知大(WRENCH)

WRENCH “kita” (Official Music Video)

 そのクールな風貌とは裏腹に、痙攣したような動きと地団駄を踏むようなステップから生み出されるグルーヴは唯一無二。それは押し寄せる音の洪水を引っかき回しているかのようである。WRENCHと並行してトランスバンド、strobo、2011年からはポストロックバンド、te’でも活動している。ラウドロックシーンから、レイブパーティーまで、ジャンルを飲み込む男前なベーシスト。そして、BUCK-TICKの櫻井敦司、ENDSの遠藤遼一(ex.SOFT BALLET)、キリト(ex.PIERROT)などの孤高のヴォーカリストたちの歌をも支える側面を持つ。

te’ – 音の中の『痙攣的』な美は、観念を超え肉体に訪れる野生の戦慄。

 またグラフィックデザイナーとしても活躍中で、自身のバンドの他、BUCK-TICKやTHE BACK HORNなど数多くのアートワークも手掛け、自身のブランド「DRONE」を展開している。

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