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基礎部分がごっそり削られてむき出しになった学校も……

『進撃の巨人』の撮影の影響が心配される、軍艦島の現状

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 最後に学校跡の施設に移動する。学校は窓がとても大きく設置されていた。これは、ビルの密集度が高すぎてあまり日光を浴びることができない子どもたちへの、せめてもの配慮だという。

 幼稚園は屋上にあって、滑り台やプールなどが設置されているのだが、エレベーターのない時代に子どもが屋上まで毎日登るのは大変だったろうなあ……とちょっと同情する。

 そうそう、学校の中も廃墟なのだが、とても残念なモノを発見してしまった。落書きである。当時の人が残した落書きではない。最近書かれたものだ。中には赤いペンキで大学名が書かれている物や、アーティストぶった絵画などもある。

 こういうところに落書きするタイプ人には、そもそも何を言っても無駄かもしれないけれど、恥を知ってほしい。落書きするなら、ぜひ自分の部屋の壁に書いていてもらいたい! と強く思った。

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 その後、十二分に廃墟を堪能して外に出て、学校の周りを回ってみる。学校の足元を見て、目玉が飛び出そうになってしまった。

 海の侵食によって、基礎部分がごっそり削られている。むき出しになった支柱もコンクリは砕け、鉄骨はサビだらけ……。正直、いつ倒壊してもおかしくない状況である。ヒザがガクガクっとなった。

 そう、軍艦島は、ここでしか見られない素晴らしい風景を堪能することができる場所だが、崩壊寸前の島であることも事実である。島を訪れる際は、あくまで自己責任で、調子に乗ってはしゃいだりしないようにしましょうね!
(取材・文=村田らむ)

●むらた・らむ
1972年、愛知県生まれ。ルポライター、イラストレーター。ホームレス、新興宗教、犯罪などをテーマに、潜入取材や体験取材によるルポルタージュを数多く発表する。『裏仕事師 儲けのからくり』(12年、三才ブックス)『ホームレス大博覧会』(13年、鹿砦社)などがある。近著に、マンガ家の北上諭志との共著『デビルズ・ダンディ・ドッグス』(太田出版)、『ゴミ屋敷奮闘記』(鹿砦社)。
★公式ブログ<http://ameblo.jp/rumrumrumrum/

<軍艦島コンシェルジュ>
http://www.gunkanjima-concierge.com/

最終更新:2014/06/01 18:00
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