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女子アナ名鑑 第13回

日テレ“女帝”木村優子アナだけじゃない! “女子アナの壁”を打ち破った「熟女アナ論」

nagamine.jpgTBS公式サイトより

 先日、日本テレビのアナウンス部部長を務めていた木村優子アナ(53)が、子会社に出向になると報じられた。ほかにも同局では馬場典子アナ(40)が6月末で退社を発表。フジテレビでは2011~12年にかけて異動の嵐が吹き荒れ、木幡美子アナ(47)がCSR推進部、田代優美アナ(47)が総務局法務室、吉崎典子アナ(52)が編成制作局へ、次々とアナウンス室を去っている。30歳が定年といわれる“女子アナの壁”を打ち破った才媛たちにとって厳しい状況が続く中、それでも活躍を続けるベテランアナにスポットを当てる。


 まず、局に残り続けるベテランアナの中には、若手時代に異例といえる行動を起こしたり、局内の風潮を変えるほどの大きな実績を残している人物が目立つ。

 先輩の吉川美代子アナ(60)が定年退職したことで、名実ともにTBSの最年長となった長峰由紀アナ(50)もそのひとり。若手時代は「TBSの浅香唯」と呼ばれていたが、アナドルから脱却するために局外のフリーアナを対象としたオーディションを受け、見事に報道番組のポジションをもぎ取ったというツワモノでもある。その後は報道キャスターとしてのキャリアを重ねて、現在も日曜版の『Nスタ』でメインキャスターとして活躍を続けている。

 ほかにも、フジ・阿部知代(50)アナ(現在はFCIニューヨーク本社に出向中)は、若手時代に女性アナのニュース番組への起用が極端に少ない現状を上層部に訴え、フジの女性アナとしては初めてとなるワンショットニュースへの出演を勝ち取った。また、日テレの最年長アナウンサーである井田由美アナ(56)も、同局女性初の生放送単独キャスター、民放初の帯番組女性アンカーという前例を築き、それぞれが自ら手にした仕事によって女性アナの起用の幅を広げている。

 現在よりも女性アナウンサーの立場が弱かった時代にあり、それらの行動を起こすのは並々ならぬ苦労があったに違いない。しかし、そんな厳しい状況を覆してしまう意志と才能の持ち主であったからこそ、ベテランになっても局にとって貴重な存在であり続けているのだ。

 そんなバリバリのキャリアウーマンという雰囲気の彼女たちとは一線を画しながら、それでもベテランとしての地位を築いているのが、テレ朝の大下容子アナ(44)だ。現在のレギュラーは98年から担当する『ワイド!スクランブル』と02年からの『SmaSTATION!!』で、実に12年間も週6で生放送に出演中。しかも、特番に起用されることもしばしばであり、四十路を越えて人気絶頂の若手アナドル顔負けの精勤ぶりを披露している。彼女のキャリアに裏打ちされた安定した司会ぶりと、“お局”という印象を感じさせない愛らしいキャラクターはベテランとして非常に独特であり、貴重なものといえる。視聴者からの好感度も高く、バラエティや報道というジャンルに関わらず起用できるのも、局にとって使い勝手のよいキャラクターなのだろう。

 バラエティ偏重傾向にある現在の若手アナたちは、長峰アナや阿部アナのように報道分野での実績を作ることは難しいかもしれない。しかし、大下アナのように好感度の維持に努めたり、仕事の汎用性の高さを磨くことで、年齢を重ねても局から重用される可能性は十分にある。厳しいベテランの状況に悲観せず、女性アナウンサーたちには息の長い活躍の道を模索してほしいものだ。
(文=百園雷太)

最終更新:2014/06/27 11:12
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