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9mm Parabellum Bulletが10年で到達した場所とは?「ロックの水を求める人たちに道を作っておく」

菅原「尖ってる部分をなくさずに洗練させるには、技術だけじゃなくてハートが必要」

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――2005年以降はロックバンドにとってライブが活動の中心になってきた時期でもありますが、その中で9mm Parabellum Bulletはライブシーンを牽引してきたバンドではないかと思います。初期の衝動的にやっていた時代から、ライブに対する意識は変わってきましたか?

菅原:ライブに対して何かを意識して、というよりかは、バンドをやるにあたって曲を作ってライブするのが当たり前という感覚です。その上で、さっきも言ったようにそのときなりの最高点、限界までやる、という感じはずっと続けてきました。ライブ盤を聴いていてわかるのは、演奏がうまくなっていくことにフォーカスが当たりがちですけど、サウンドがよりデザインされていく、メンバー各々が自分だけの音を出せるようになって、それが荒々しさをそのまま洗練させていってるようにも感じます。尖ってる部分をなくさずに洗練させるには、技術だけじゃなくてハートが必要なことだと思います。だからガラッと変わったというより、最初に持っていたものを生かすために変わっていっている、という感じかな。

――なるほど、荒々しさを保ったまま洗練されていくというのは、9mmの音を的確に表現した言い方ですね。それを支えるのは個々のプレイヤーの粒立った音だと?

菅原:ローディさんがライブのリハでチェックしてくれているのと本人が弾くのとで、全然音が違う、というようなことですね。音にその人の名前が書いてあるような感じが、よりはっきりしてきているんじゃないかな。

かみじょう:ライブがかっこ悪いバンドってすごくかっこ悪いと思っていました。デジタルレコーディングできる時代になって、編集はいくらでもできるので、実際にプレイヤーがその場で演奏してできていないのって「すっげえダサいな」と。ライブでやることが一番かっこいいというバンドになるならライブに力を入れるべきっていう意識は、話し合わなくてもみんな自然に共有していた気がします。「一緒に全力で走ってくれる友達」みたいな感じがあったというか。はじめの頃のインタビューでは、みんながみんな「お互いがライバル」みたいなことを言っていましたね。

――張り合いながら一緒に全力で走る、と?

菅原:そうですね。ステージでもより目立とうとしていたかも。でもそれが次第に、それぞれが相手を殺さずに自分の激しさでライブ表現するっていうことにずっと挑戦してきたんだと思います。ライブは特に、PAエンジニアやステージクルーのように、俺たち以外のスタッフも必ずいるので彼らとも力を結集してずっとやってきてます。自分たちは自分たちのライブを見れないから、スタッフたちが冷静に見てくれて、彼らとのやりとりを通じて良くなってきたんだと思います。

――これまでのライブの中には、「やっちゃったなぁ」という日もありましたか?

かみじょう:「やっちゃったなぁ」しかないですね(笑)。例えば4人でキメるところで、スティック落としてた、とかコード間違えた、とかみんなあります。ドラマーの俺としては、カウント間違えた、というのが10年間で2、3回あります。スタッフさんが貼っておいてくれたセットリストが前回ので、俺だけ見てるセットリストが違う、ということもありましたね(笑)。

菅原:それが武道館じゃなくてよかった(笑)。

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