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DJ和が語る、J-POP&アニソンDJの可能性「日本発祥の楽しみ方で海外に負けない規模を作る」

「日本の曲をかけて、世界のトップクラスのDJに負けない規模を目指したい」

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――さて、『J-ポッパー伝説』から6年ほど経ちました。先ほど話に出た「ジャンルの細分化」を感じるようになった時期とは?

DJ和:2010~11年あたりでいろいろ変わりつつある、と感じていました。何かに属さないと音楽として聴いてもらえない感じになってきているように感じますね。どういうジャンルに属していて、どういうところでライブをやっていて、とか、アニメなのか、ボカロなのか、とか。みんな、何が好きか、ということをすでに決めていると思うので、その中に入っていくことが重要なのかなと思っています。

――その変化はDJをやっていて感じることですか?

DJ和:そうですね。特にDJをやっている中では、「みんなの共通の音楽」というのが最近なくなっているような気がします。J-POPのDJを始めたくらいの頃は、「この曲をかければ全員がひとつになれる」というような曲がありました。スマホやネットがそこまで普及していたわけではないので、みんな聞いている音楽がだいたい近い感じではありましたけど、今は広すぎて、全然知らないものを誰かがすごく好きだったりします。全員が好き、という音楽がなくなってきたことはすごく感じますね。

――今作のノイタミナMIXは、バンドものが多いのもひとつの特徴かもしれません。バンドの曲をつなげるのは難しい面もありますか?

DJ和:テンポが一定じゃないので単純につなぐのが難しい、というところはありますけど、ロック系のほうが曲が変わったときに音圧も含めて変化を感じやすいですね。打ち込み系はある程度近いというか、元々DJでつなぎやすいようになっているので。これは、おそらくJ-POPやロックのDJしか味わえない面白みでもあります。

――DJ和さんはJ-POPを回すDJの草分け的な存在のひとりですが、いまや一つのジャンルとして定着した感もありますね。

DJ和:最初に始めたときには「クラブでJ-POPが流れないから自分がやろう」みたいな気持ちでした。普段みんなが聴かない場所でそういうものを聴くのは、すごく楽しいことなんだってずっと言ってました。やっぱり歌詞がわかると違うだろうと。たとえば日本人のDJで、世界のトップクラスのDJのように何十億と稼いでいる人はいません。しかも日本の曲で、となるともっといません。当時はなぜか根拠もなく「なれるでしょ」って思っていましたね(笑)。でも、絶対にそこにたどり着ける人はいるはずです。アニメ、アイドル、ボカロと、これだけ日本の音楽や文化が世界で注目されている中で、日本人のDJとして始めたならば、日本の曲の良さを広げていくべきだと思っています。まだ全然小さな規模ですけど、そういう気持ちでやっています。……クラブ文化ははるかにヨーロッパやアメリカの方が進んでいると思うけど、その代わり、アニソンやオタゲーやサイリューム、そういうものは日本発祥です。違う楽しみ方を通して、負けない規模を作ることはできそうだと思っています。

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