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『HARENOVA Vol.03』ライブレポート 「音楽シーンの今日と明日、表と裏を一晩で見渡せる」

ORIE

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 2番目のアクトは、平均年齢19歳、都内のライブハウスを中心に活動しているORIE。男女による掛け合いボーカル(曲によってはベースのわかつきがリードをとって、ギターのマツカワイクトがコーラスを歌う)という最近のバンドにおいては珍しいスタイルで、その特徴を活かしたキャッチーなメロディと清冽なギターサウンドが特徴。また、独特の言語感覚による繰り返しの多い歌詞も印象に残る。結成から間もないこともあって、バンドの統一感、オーディエンスの盛り上げ方などライブパフォーマンスの見せ方においてはまだ課題が残るものの、化ける可能性は大いにアリ!?

■ゲストウォッチャーコメント
豊島直己「すごく雰囲気のあるバンドで、正直『いい!』と思いました。ただ、まだ演奏面の力量が追いついてないところがあって。特に2本のギターのアンサンブルなどに研究する余地があると思いました」
川崎みるく「わかつきさんのボーカルは女の子なのにミドルがしっかりしていて、マツカワさんのボーカルは男の子なのにハイがキレイな声で。二人の声が重なるところはすごく魅力的なんだけど、オイシイところが近い声でもあるので、曲によってはキーを変えるとか、まだまだ工夫のし甲斐があるんじゃないかな」

被写体X

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 3番目のアクトは、2010年に都内で前身バンド結成、翌2011年に現在のピアノトリオ編成となった被写体X。女性ボーカルをメインとするいわゆる「聴かせる」タイプのピアノトリオではなく、カオティックなピアノの旋律とタイトなリズム隊が織りなす、予測不可能でスリリングな楽曲構成がインパクトを生んでいる。各メンバーのプレイヤビリティも高く、曲の途中でいきなり激しくなるなど、聴かせ所を押さえた緩急自在な演奏も見事。最もポップで素直なメロディが鳴らされていた4曲目の「メリーさん」からは、このバンドの大きな可能性を垣間見ることができた。

■ゲストウォッチャーコメント
宇野維正「音楽的なスキルの高さとその完成度に驚きました。ただ、意図的にそういう選曲にしたのかもしれませんが、今日はテンポの早い曲ばかりだったので単調さがちょっと気になりました。ゆったり目の曲も是非聴いてみたい」
小倉昭彦「アバンギャルドとポップの間を行き来しているんですけど、アバンギャルドに寄りすぎている曲もあったりして、ちょっと頭でっかちなところを感じました。とてもいいキラキラしたメロディも持っているバンドなので、もっといいバランスがあるんじゃないかな」

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