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今週の「週刊現代」は買うべからず! 釣り見出しに、元名物編集長が苦言

 フライデーの「プーチンの朝顔(小便器)」は笑わせる。昔、フライデーの人気写真に「人面魚」というのがあった。泳いでいる魚が人間の顔をしているのだが、見ているだけで愉快な写真だ。やはり写真誌は、写真が面白くなければ写真誌ではない。

 フライデーによると、ウクライナの西部の都市リビウの人気レストランの男性用トイレに、小便の飛沫を防ぐためにターゲットシールを貼ることはよくあるが、その的がなんとプーチンその人が貼られているというのだ。プーチンの顔の下に「Huilo」と書いてあるが、これはウクライナ語で、強い罵りを示す言葉だ。これが市民の間で話題になっており、今後も増えていくことが予想されるというのだ。

 かつないほどナショナリズムが高揚し、プーチンロシア大統領へのいら立ちがウクライナの反ロシア派の中では最高潮に達しているようだ。

 第3位はポストの就職ランキング200社。よくある企画だが、今回ポストは、学生に幅広く指示される楽天の「みんなの就職活動日記」調査による新卒就職人気企業ランキングに「年収」「初任給」「文系・理系、男女別採用人数」「大学別採用人数」を加えてランキング作りをしたら、日本の主要企業の現状が見えてきたという。

 まずはTOP10を見てみよう。1位から全日本空輸、電通、JTBグループ、日本航空、三菱東京UFJ、博報堂、伊藤忠商事、オリエンタルランド、三井住友銀行、資生堂と並ぶ。

 初任給がいいのは、上位16位のニトリの23万4000円。63位の講談社の25万8260円。67位の集英社の26万2300円。76位の読売新聞25万9000円。118位のTBSテレビの25万円。123位の小学館が26万300円だが、31位の楽天は30万円、128位のマイナビは27万7108円、サイバーエージェントは年俸制だが408万円と、IT企業の高いのが目立つ。

 ざっと見る限り、航空、商社、銀行が上位を占め、ファーストリテイリング(ユニクロ)が200位に入っていないのが目立つ。

 今週の話題は、佐世保の事件と、日本マクドナルドやファミリーマーケットで販売されていた中国輸入のチキンナゲットなどが期限切れだったことが発覚した「事件」である。

 発覚したきっかけは、中国の上海テレビ局「東方衛視」のスタッフが2カ月にわたり「上海福喜食品」の潜入取材を行って、食品工場の不衛生な実態や期限切れの肉などを使用していた実態を暴いたことからである。どういうきっかけでそうした取材を行ったのか詳細はわからないが、中国メディアもなかなかやるではないか。

 文春は、小誌は昨年4月発売で「マクドナルドの中国産鶏肉が危ない!」と報じていたと鼻高々である。これが今週の第2位。

 文春の自慢話はさておいて、この週間誌のいいところは現地取材をきっちりやるところである。今回も問題の「上海福喜食品」の現役従業員にインタビューし、こう言わせている。

「床に落ちた肉を拾うのはそもそも工場のルールなんです。機械を回しながら肉を投入するのでどうしても床に落ちてしまう、だから設置された青いプラスチックの容器に拾って入れなさい、と。容器がいっぱいになったら肉を回収し、『菌敵』という細菌殺菌薬を200倍に薄めた溶液で洗浄する。仕上げに度数70%のアルコールでさらに消毒し、再利用するんです」

 この人物が言うには、昔はさすがに米国系企業(そうなんだ?)という感じで、調味料は輸入品だったが、4~5年前から工場の様子がおかしくなってきたという。さらに、2010年の上海万博が開催されファーストフード向けの鶏肉が足りなくなったとき、こういうことをやったという。

「どこからか、ものすごい異臭を放つ20トンぐらいの腐った手羽先の山が工場に運び込まれてきました。その手羽先に業務用スプレーで菌敵の溶液を吹き付けて消毒してから、利用しました」

 この国の辞書に、企業倫理などという言葉はないのであろう。

 さらに悪いのは、こうした不正を暴かれ指弾されても、それで企業が潰れることはないのだそうだ。ここ数年で潰れたのはメラミン混入粉ミルク事件で乳幼児に死者を出した三鹿集団だけで、後は問題処理が終われば営業を再開しているという。今回の「上海福喜食品」も、一定期間の営業停止と罰金だけで終わるのではないかと、中国の食品安全検査官が言っている。

 これでは、食の安全など保証されるはずがない。ましてや日中関係は最悪なのだ。「どうせ自分の食べるものではない、日本人が食べるんだ」と、発がん性のある農薬や着色料を混入させた食品を輸出しているのではと、疑心暗鬼になろうというものである。

 文春に「我が身を守るためには、中国産を避けた方がいいことは間違いない」と言われても、居酒屋の焼き鳥や定食屋のチキンソテーが大好きな身には、なるべく食べる量を少なくしようとするしか対策はないのである。

 私事で恐縮だが、某夜、都内にある肉の量販チェーン店で、安いステーキ肉を食べ比べてみようとアメリカ産とオーストラリア産、国産黒毛和牛をそれぞれ300グラムほど買い込んだ。

 私は肉がそれほど好きではないこともあり、よく知らないのだが、肉の賞味期限は1週間や10日はあるだろうと思って見てみると、安いということもあるのだろうか、意外に短く、早いもので翌日、ほとんどが2~3日後である。

 最初にアメリカ産を食べようと、フライパンで焼き始めた。食べるならステーキはレアが好きなので、レアでと思ったが、待てよ。安い肉はよく焼かないと危ないのではと思い直し、レアを諦めてウエルダンに変更。

 ニンニクを炒めたものと合わせて食べたが、部位にもよるがアメリカ産はやや臭いが気になった。オーストラリア産はまずまず。国産はほかに比べると肉の味がややわかる。

 アメリカでマーケットで肉を買ってバーベキューをしたことが何度もあるが、これと同程度の値段でそれなりにおいしい肉が手に入る。嫌な言い方になるが、中国だけではなく、どこの国でも地元の人たちが食べる食材と輸出するものでは違いがあるのではないだろうか。

 食糧自給率が4割を切る日本は、食料を輸入する相手国との関係を良好にしておかないと、どんなものを送られてくるかわからない不安が常にある。文春が何度も警告しているように、輸入食品を検査する日本側の態勢は貧弱で、とてもすべてを検査して安全なものだけを入れるということは不可能である。そうした食料の安全保障という意味でも、中国との関係改善は喫緊の課題であることは間違いない。

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