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今週の「週刊現代」は買うべからず! 釣り見出しに、元名物編集長が苦言

 さて、7月27日、長崎県佐世保市で再び女子生徒が同級生を殺す事件が起こった。小6の女子生徒が同級生を殺害し、世を震撼させたのは10年前のことだったが、今回の殺害の手口は女子高生とは思えない残忍なものである。

 殺されたのは松尾愛和さん(15)。A子は週刊新潮が15歳、週刊文春が16歳としている。この1歳の違いは今後A子を裁く上で大きい。

 現行の少年法では、16才を過ぎれば、家庭裁判所の判断で大人と同じ刑事裁判に回されることがあり、大人と同じように傍聴人のいる法廷で裁判され、有罪判決を受けると刑務所(少年刑務所)に入れられことがあるからだが、朝日新聞は逮捕時15歳、現在は16歳と報じているから、事件後16歳になったようだ。

 取材時間が短い中で、比較的よく取材ができていた文春を今週の第1位に推す。

 文春でA子の父親をよく知る男性が、父親の早すぎる再婚が事件に落とした陰が深いと語っている。

「父親はA子の母親の死後すぐに婚活パーティに参加するなどしていた。そうして知り合ったのが、現在の再婚相手。継母は三十過ぎで、亡くなった奥さんと比べるとかなり派手目な女性。慶應大出身で、東京で見つけてきたそうです。喪も開けないうちから次の女を見つけてきた父親のことを、A子はどうしても許せなかったのでしょう。再婚が決まった時に、A子は金属バットで父親に殴りかかり、重症を負わせたこともあったそうです」

 父親は、地元では有名な弁護士で「ジャパネットたかた」の顧問弁護士もしていたと新潮が報じている。また文春によれば「宅地面積は約八十坪。地上二階、地下一階の鉄筋コンクリート造りの建物は、延べ床面積が三百平方メートルを超えるお屋敷」だそうだ。

 母親も東大を出て地元放送局に勤めていた才媛だったそうだ。その後、市の教育委員を務めたり、女性と育児に関するNPOを立ち上げたりしていたが、昨年膵臓がんを発症して、あっという間に亡くなってしまった。

 母親の喪も開けないうちから婚活に励み、再婚した父親のことをA子は英語の弁論大会で「マイ・ファーザー・イズ・エイリアン」と言って会場中を驚かせたという。

 父親が再婚する直前に、A子は家を出て一人暮らしを始める。

 彼女は両親の才能を受け継いだのか成績はトップクラスで、小学校時代に公言していた夢は「検事」になることだった。その理由を文春は「刑事事件の法廷で父と対峙することを想像していたのだろうか」と書いている。

 ピアノや絵もうまく、父親に勧められて始めたスケートで父親と一緒に全国大会に出場したこともある。

 だがA子が小6の時、虐められた腹いせに、相手の給食に漂白剤と洗剤を混ぜ合わせた液体を入れて大きな問題になったことがある。だが、このことはそれ以上は広がらず、間もなく沈静化したという。両親が地元の有力者だったため、もみ消したのではないかと見る向きもあるようだ。

 また新潮で社会部デスクが、

「Aには、小学生の頃から、猫を殺して解剖したり、家出したりといった問題行動があった。Aの母親はそのことに胸を痛めていた」

 と話している。神戸で起きた酒薔薇聖斗事件でも、14歳の少年が祖母を亡くした後、猫を解体するようになったことが報じられている。

 殺された愛和さんの父親は、佐世保の第13護衛隊に属する護衛艦「さわぎり」の乗務員。小さい子の面倒見がよく、書道は最高位の十段だったという。

 お嬢さん育ちと公務員の子どもという違いはあったが、仲はよかったようだ。新潮でタクシー運転手がこう話している。

「テレビで愛和さんの顔写真を見て思い出したんだけど、春頃に犯行現場のマンション近くの公園で彼女をよく見かけました。ショートヘアの同い年ぐらいの娘さんと2人で本当に仲良さそうにくっついているんです。愛和さんがひざ枕をしたり、ハグしたり“密着”というのでしょうか」

 A子はボーイッシュなショートカットだった。仲良しの友だちを家に呼び込み、平然と用意していたハンマーで殺してノコギリで首と左手首を切断してしまう。動機を警察に聞かれてA子は「人を殺してみたかった。解体してみたかった」と話しているという。

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