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希代の映像職人・城定秀夫監督インタビュー

年間8本ペースで撮り続ける天才監督かく語りき。「ホン読みコンテなし。現場で奇跡の瞬間を収める」

──サガミは下心から映画づくりに参加しますが、城定監督が映画監督を目指そうと思ったきっかけは?

城定 巣鴨の高校に通っていたんですが、当時の池袋や高田馬場には名画座が多かったんです。高田馬場だけでなく池袋にもACTミニシアターがありましたし、シネマロサも当時は名画座だった。高田馬場も早稲田松竹以外に幾つも名画座がありましたし、池袋の文芸座はもちろん、銀座の並木座にも行ってました。最初は1000円で2本も映画が楽しめてお得だなと思って通っているうちに、古い映画が好きになっていきましたね。高校時代には「将来は映画監督になりたい」と考えるようになっていました。高校でも映画研究部に一瞬だけ入ったんですけど、キモい先輩がいて行かなくなり、高校では映画は撮ってません(苦笑)。大学に入ってから映画研究会で自主映画を撮るようになったんです。ビデオ撮影への移行期でしたが、僕は8ミリフィルムにこだわってましたね。

──ユイ先輩みたいな憧れの女子の存在が影響したなんてことは?

城定 高校時代は男子校だったんで、まったくなかった(苦笑)。女性は売店でパンを売っているオバちゃんしかいませんでした。だから、今でも共学の雰囲気が分からないんです。本当、共学の高校に行けば良かったなと思ってますよ(笑)。あぁ、でも大学に入ってから、あったかもしれない。好きな女性をヒロインにして、映画を撮ろうとしたことがあったかなぁ……。

 自身の青春時代を振り返りながら、城定監督はどこか遠くを見つめる。城定監督にとっての“ヒロイン”をめぐるエピソードをもっと聞いてみたい気もしたが、それは今後の城定作品の中で描かれることに期待しようではないか。JOJO作品を求めて、これからもレンタルビデオ店通いが続きそうだ。
(取材・文=長野辰次)

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『いっツー THE MOVIE』『いっツー THE MOVIE 2』
原作/岡田和人 監督・脚本・編集/城定秀夫 出演/副島美咲、中山龍也、鈴木淳、柳川芙美章、武田大知(無戦RUN)、若木萌、鈴木颯人(ペコ)、田口秋光、(マイペース)、八尋莉那、髙橋蘭、友寄蓮、伊瀬美雪、鼠先輩、小明(2のみ) 発売元・販売元/クロックワークス 『いっツー THE MOVIE』は現在DVDリリース中、『いっツー THE MOVIE 2』は9月3日(水)よりリリース開始。
(c)岡田和人(ヤングチャンピオン)/『いっツー』製作委員会

●じょうじょう・ひでお
1975年東京都出身。武蔵野美術大学卒業。大学在学時から映画製作に関わり、ピンク映画の助監督として100本以上の作品に参加。『味見したい人妻たち』(03)で監督デビュー。主な劇場公開作に『ガチバン』(08)、『ホームレスが中学生』(08)、『18倫』(09)、『タナトス』(11)、『人妻セカンドバージン 私を襲ってください』(13)など。オリジナルビデオ作品『デコトラ・ギャル奈美』(08)や『本当にあったエロい話』(09)は人気シリーズとなっている。

最終更新:2014/09/03 18:00
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