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相性バッチリ! 瑛太と松田龍平の脱力バディムービー第2弾『まほろ駅前狂騒曲』

mahoro_main.jpg(C)2014「まほろ駅前狂騒曲」製作委員会

 今週取り上げる最新映画は、瑛太と松田龍平がW主演するバディームービー続編と、深夜バラエティ番組で生まれた人気企画の映画化第2弾。スクリーンとテレビでおなじみのキャストたちが織りなすドラマやドタバタを楽しめる邦画2作品だ。


 『まほろ駅前狂騒曲』(10月18日公開)は、三浦しをんの人気連作小説『まほろ駅前』シリーズの映画化第2弾で、第1作『まほろ駅前多田便利軒』の主要キャスト・スタッフが再結集したドラマ。まほろ市で便利屋を営む多田(瑛太)のもとに、中学の同級生だった行天(松田龍平)が転がり込み、助手兼同居人になってから3年目。多田は行天の元妻・凪子(本上まなみ)から、海外出張の間、行天の実娘を預かってほしいと頼まれる。一方、まほろの裏社会で暗躍する星(高良健吾)からは、新興宗教団体を前身とする謎の野菜販売集団の極秘調査を押しつけられる。厄介な依頼に悪戦苦闘する2人は、さらに地元の路線バスで起きたバスジャック事件に巻きこまれる。

 前作に続き大森立嗣が監督を務め、主演2人による脱力気味のやりとりが最大の魅力になっている点は揺るがない。キャストはほかにも真木よう子、大森南朋、麿赤兒、松尾スズキなどシリーズのレギュラー組がそろうほか、行天の秘密を知る集団のリーダー役・永瀬正敏が謎めいた存在感で後半のサスペンスを盛り上げる。お気楽なバディムービーを装いながらも、現代的な家族と疑似家族の姿や、新興宗教の問題も含む共同生活の光と影を描き出し、見る人それぞれの楽しみ方、感じ方が可能な印象深い快作に仕上がった。

 『ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE2 サイキック・ラブ』(公開中)は、テレビ東京のバラエティ番組『ゴッドタン』から生まれた、劇団ひとりのアドリブ演技が人気の企画「キス我慢選手権」の映画化第2弾。目隠しをされ、とある高校の校舎に連れて来られた制服姿の劇団ひとり。ボロボロの制服を着た女子高生・亜衣に連れられて屋上に出ると、血まみれの生徒たちが多数倒れていた。劇団ひとりだけが設定もせりふも知らされず、共演者たちの演技を頼りにシナリオに沿ったアドリブを繰り広げるチャレンジの幕が切って下ろされる。

 監督は前作に続き、佐久間宣行。キャストは番組レギュラーのおぎやはぎとバナナマンの芸人たちに加え、福士誠治、中尾明慶、伊藤英明ら俳優陣、上原亜衣、小島みなみ、白石茉莉奈のセクシーアイドル3人などバラエティ豊かだ。ストーリー的にも学園青春ものをベースに、超能力やタイムトラベルといったSF要素、お色気シーンを含む恋愛要素を盛り込み、決して多くはないであろう予算の範囲でかなり頑張った印象。2013年公開の新感覚ホラー『キャビン』を思わせる、筋書きを操作する側とされる側の構造も映画ファンには楽しい。予期せぬキャストの登場や特殊効果が作動した時の驚きの表情、求められる演技を瞬時に察知し巧みにせりふを繰り出す様子など、劇団ひとりのリアクションとアドリブ力を満喫できる1本だ。
(文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉)

『まほろ駅前狂騒曲』作品情報
<http://eiga.com/movie/79711/>

『ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE2 サイキック・ラブ』作品情報
<http://eiga.com/movie/80750/>

最終更新:2014/10/17 23:00
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