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週刊!タレント解体新書 第14回

DJ KOOの面白さを見事に引き出す、関ジャニ・横山裕 『ヒルナンデス!』(10月16日放送)を徹底検証!

(a)コーナーのフォーマットとしては特に斬新ではなく、既視感のあるもの
(b)既視感のあるコーナーにDJ KOOという異物を投入する
(c)DJ KOOは異物ではあるが、「53歳のカリスマDJ」というしっかりしたバックボーンを持っている
(d)「53歳のカリスマDJ」というバックボーンを裏切るようなDJ KOOの残念さを、横山裕が視聴者に呈示する

 視聴者として印象に残るのは(b)と(d)だが、それをしっかりと見せるためには(a)と(c)が必要となる。横山裕はそれを理解した上で、自分が前に出ることなく、そして(a)と(c)の土台を壊さぬようにバランスを取りながら、コーナーを成立させている。であるからこそ、このコーナーにはDJ KOOだけでなく、横山裕が必要なのだ。

 今後もDJ KOOはテレビに出演し続けるのか? それは間違いなく、横山裕のような「相方」を各番組で見つけられるかによるだろう。53歳のカリスマDJに、素敵な出会いが訪れることを願ってやまない。

【検証結果】
 今回『ヒルナンデス!』における横山裕の仕事ぶりについて取り上げたが、以上のことをスタッフサイドも理解しているというのが『ヒルナンデス!』のすごさだ。番組としての「名物」を作り、それをなるべく大事にする。DJ KOOの面白さを使い捨てにせず、その取扱説明書を上書きしようとする精神もある。『ヒルナンデス!』が放送をスタートして3年半。密かに、だがしっかりと、長寿番組への道を歩いている。
(文=相沢直)

●あいざわ・すなお
1980年生まれ。構成作家、ライター。活動歴は構成作家として『テレバイダー』(TOKYO MX)、『モンキーパーマ』(tvkほか)、「水道橋博士のメルマ旬報『みっつ数えろ』連載」など。プロデューサーとして『ホワイトボードTV』『バカリズム THE MOVIE』(TOKYO MX)など。
Twitterアカウントは @aizawaaa

最終更新:2014/10/27 19:08
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