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lyrical schoolがリキッドワンマンで見せた努力の累積 アイドルラップの開拓者は次のステージへ

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 2曲目は「tengal6」。lyrical schoolは過去2度のメンバーチェンジを経験している。それゆえにメンバーの自己紹介を織り込んで初期から歌われてきた「tengal6」は、歌詞を変更して2度レコーディングし直され、すでに「take3」だ。そして、lyrical schoolの「プチャヘンザ!」という声に呼応して約1000本もの手が上がる光景は、2011年5月21日から彼女たちを見てきた私も目にしたことがないものだった。

 7曲目の「ルービックキューブ~fragmentremix~」では、当初どういうグループなのか今ひとつつかめなかったtengal6が、2011年2月に公開された「ルービックキューブ」のヴィデオ・クリップによって初めて具体的にスタイルを示したことも思い出した。プロデューサーであるキムヤスヒロによって監督された「ルービックキューブ」は、武蔵野美術大学(キムヤスヒロもメンバーのyumiも結成当時在学していた)を拠点としたチームが、圧倒的にソリッドなセンスを映像で見せつけたものだった。

 そして「ルービックキューブ」をはじめ、ファースト・アルバム『まちがう』の全曲(「ルービックキューブ」はリミックス版のみ)が今夜披露されたことも、VJを担当したホンマカズキと終演後に話しているときに気づいた。秀逸にして愛のこもった映像を流し続けたホンマカズキとは、2011年8月27日に自由ヶ丘ACID PANDA CAFE(現在は渋谷に移転)で開催された「SEX CITY」にtengal6が出演したときのことも話した。あの日、狭い店内は満員で、6人のメンバーをすぐ間近で見たものだ。どのぐらい近かったかというと、iPhoneでまともに撮影できなかったほどだ。あの日、ほんの数十人の前にいたtengal6は、約3年後の今夜、lyrical schoolとして約1000人の前にいた。

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 実は冒頭の「brand new day」が始まった時点で涙腺が緩みそうになっていたのだが、懐かしい楽曲が次々と歌われるために、かつてヘッズだった友人たちのことを思い出して、すっかり感傷的になってしまった。ある者は東京での仕事を辞めて地元に帰り、ある者は婚約者を幸せにするためにアイドル現場を去り、ある者は当人がアイドルになった。しかしそんな感傷も、lyrical schoolは最終的に見事に吹き飛ばしていくことになる。

 最初のセクションは8曲連続という長さだったが、MCは最小限のみで、休む間もなく7曲続く次のセクションへと流れ込んだ。そこは「fallin’night」から始まるメロウな楽曲のゾーンだった。

 冒頭に記した結成日についての発言は、2度目のMCでのものだ。すぐに「FRESH!!!」が始まり、そのパーティーチューンに会場は火がついたような盛りあがりに。「PARADE」ではDJブースの岩渕竜也のプレイも冴えわたり、爆殺音を挿入したり、一瞬バックトラックの音を下げたりしていた。

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