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週刊誌スクープ大賞

薄給の現役CAが社内で売春サークル?「顧客はパイロットで、1回5~8万円」

 女性自身も、前の妻へのたかじんさんの思いについては、生前の彼を知る複数の人が同様の証言をしていると書いている。闘病中もたかじんから連絡があって、細かく検査の数値や治療法などを知らせてきて、何度も復縁したいと伝え、ついには彼女に最期を看取ってほしいとも言っていたそうだ。

 最期の頃にはたかじんからの連絡は途絶えたが、それはさくらがたかじんの携帯に登録されていた彼女の電話番号を変えてしまっていたからだと分かったという。

 H子さんはこう話す。

「さくらさんに、父との間を取り持ってもらいたかった、とは思いません。ただ、もし彼女が本当に父を愛していたならば、たとえ父が何と言おうと、最期は家族と会わせようとするのではないでしょうか。そして父が亡くなったら、その家族をおとしめるような本などは決して書かせないと思います」

 彼女が提訴したのは、百田が『殉愛』に書いた自分に対する記述が「プライバシー侵害と名誉毀損に当たる」ということである。

 この著者は、02年に最高裁判所が柳美里著『石に泳ぐ魚』(新潮社)について、モデルとされた原告の主張通り「この小説はモデルの女性のプライバシーを侵害している」と認定し、出版差止めと慰謝料の支払いを命じたことを知らないわけではあるまい。この場合、モデルの女性には事前に書くことを伝えてあったはずだ。

 ましてや、この本はノンフィクションである。にもかかわらず、実娘側の取材や了解を取っていないのだから、個人的には、この裁判は百田側に厳しいものになると思う。

 そこのところを出版社系週刊誌はどう考えているのだろうか。見解を聞かせてほしいものだ。

 わたしは東京に住んでいるから、「やしきたかじん」という人がどれほどの人気があるのか分からない。本音でズバズバものをいうキャラクターでカリスマだったらしいが、もし生きていたら、この騒動に対してなんと言うのであろうか?

 ここまで騒動が広がったのも、作家がものを書くときに欠いてはならない関係者への「配慮」を怠ったことからである。

 百田の『永遠のゼロ』や『海賊とよばれた男』を出している講談社の週刊現代はこの話題について、今週も触れていない。よほど百田が怖いのか。

 後藤正治が朝日新聞の「天声人語」を書いた希代の名文家、深代惇郎について書いた好ノンフィクション『天人』(講談社)の後書きに「文品(ぶんぴん)」という言葉が出てくる。深代の文章には文品があった。百田という物書きにこれを求めるのは、ない物ねだりであろう。

 お次は新潮。このほど出された『ミシュランガイド』東京版は、「本当にありがたいか」と突っ込みを入れている。

 今回話題になっているのは、ラーメン屋が22店も収録されたことだ。立川談志は「ラーメン屋なんてまともな料理ができないヤツがやるもの」と切って捨てた。私はそこまで言わないが、ラーメン屋を入れたり、08年版は150店だったのが今年は226店にもなり、5,000円以下で食べられる店を入れると551店ものバブルとしか言いようのないミシュランの編集方針には首を傾げざるを得ない。

 判断基準が明確でないという批判は前からあるが、あまりにも大衆迎合であり、どじょう料理の名店『飯田屋』を「池波正太郎が愛したという『どぜう汁』もおすすめ」とあるが、「飯田屋といえば、本来は永井荷風が連想されて然るべきです」(ある好事家)と指摘しているように「勉強不足」も目立つようだ。

 私は三つ星レストランとは無縁な食生活を送っているからミシュランなどどうでもいいが、居酒屋情報は比較的まめに集めている。

 こちらも、なかなかいい店に出会うのは難しい。居酒屋評論家なるものを自認している某氏が京都で勧めていた、中京区にある「H」という店に先日行ってみた。漬け物と肉がうまいという。確かにぬか漬けの盛り合わせは450円でなかなかだったが、豚やホヤの塩辛、なまこなどを頼んでみたが、居酒屋にしては量が少なすぎる。キャベツのなんとか炒めなら腹の足しになるであろうと頼んだが、これまた小皿にほんの少しで500円。

 おまけに焼酎のお湯割りも、料亭並みの少なさ。白ワインのグラスを頼んだら、まずいのなんの。仕方ないのでそこを出てラーメン屋に飛び込み、餃子とラーメンとビールを頼んで一息ついたが、あんな店には二度と行かない。

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