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ななみが貫こうとする“自分らしさ”とは?「『こういう系』って思われたくない」

「今度は誰かに(愛を)あげれるようになった自分の成長を見てほしかった」

――では曲について訊きます。「I’ll wake up」は一昨年、ヤマハの全国大会でグランプリを獲ったあとの曲作り中にできたそうですが、その頃はどんな気持ちで曲を作っていたんですか?

ななみ:その頃はグランプリを獲って、地元の大分でも「わー、すごーい!」「もうデビューまっしぐらやー!」って持ち上げられてたんですよ。でも1ヵ月2ヵ月すると、シーン……もう時代は去った、みたいな感じになって。音楽で結果を残したのもワーッてお祝いされるのも人生で初めてだったので、人が去っていくのも初めて見ちゃったんですよ。でも「いやいや、絶対音楽をしていきたいし!」という気持ちはずーっと昔からあったので、1ヵ月に何10曲もバーッと録って……今の事務所にがむしゃらに、とにかく曲を作っている、イコール、やる気がある、っていうのを伝えたくて、もう、ひたすら送ってました。「良くない」と言われて、泣いたりもしてたんですけど。

――その頃どんなふうに曲を作ってました? たとえば「バラードを作ってみよう」とか「ポップなものを」とか考えながらでした?

ななみ:いや、テーマはないです。「できた曲がポップだったら歌詞もポップにしようか」とか、音を主役に、そこから見える言葉に色を着けていくので。メロディが自分の中で一番大切ですね。たとえば悲しかったり、恋してルンルンだったり、そういう時にできると思うんですけど。この「I’ll wake up」の時は、ほんとにそのまま、もう前に進みたいっていう気持ちがすごくあったんだろうなと思います。もう「しゅらしんけん」というか……あ、大分弁で「一生懸命」ってことなんですけど(笑)、一生懸命やってたんです。

――この曲は書いた当時と変わってます?

ななみ:歌詞は何回か作り変えてますね。最初、サビの頭とかは<I’ll wake now>っていう歌詞だったんですよ。でもやっぱり「もうちょっと前に進むような言葉にしようか」と思って。「リズムがある曲なので、意味も含めて、できるだけ耳に残る歌詞にしよう」というのはありましたね。

――たしかに、前に進みたいという心境がすごく表れてますね。

ななみ:うん、そうですね。自分、すごい不器用なんですよ。不器用だから、「愛が叫んでる」の時は、もうただ単に<愛が欲しい>って自分が求めてる状態だった。だけど今度は誰かにあげれるようになった自分の成長を見てほしかった。それに「愛が叫んでる」で私が救うことができた人がいるのなら、その人たちがまた誰かに何かを返していくようになってほしいというか。そのストーリーを、聴く人にも、唄う私も付けたかったんですね。なのでこの曲は、すごい不器用だけど、とりあえず力加減なしで背中をドン!と押したいな、と思って作りました。

――それだからこそだと思うんですが、この曲では弱い自分もさらけ出してますね。現実から逃げてしまう姿や、夢を失いそうになる描写がされていて。

ななみ:うん、そうですね。やっぱり過去があって今がある、みたいな感じの曲が私には多いので。イヤな部分も……白と黒をしっかり出すというのは意識しています。「愛が叫んでる」もそうですけど。

――このあたりの表現は、いつ頃の自分を指してるんですか?

ななみ:いや、常にじゃないですかね。今はもちろんみなさんが応援してくれてるかぎり、逃げることも隠れることもしないんですけど。でもやっぱり人間だから、迷うことはあるので。それは常に、ですね。逆に、悩みがなくなったら、たぶん前に進めなくなっちゃうので、これからも積極的に悩みたいなと思います(笑)。

――なるほどね。ただ、2年前に書いた時には、先ほどの話だと、自分を高めていかないといけないという焦りがあったようですね。

ななみ:そうですね。私、14歳の頃からオーディションで「14歳のななみです、よろしくお願いします」と挨拶してたんですよ。それが「15歳です」「16歳です」とずっと言い続けてたので、だんだん自分が歳をとっていくのが、すごくイヤで。「わっ、14歳!?」だったのが、「ああ、18? それぐらいね」みたいな感じに言われるようになっちゃったりしたので、それに負けない自分を見つけることに焦ってたのはありましたね。でも音楽は絶対にやめれないというか……私自身が音楽!みたいな人間なので、やめるとしたら死ぬ時ぐらいだな、とは思ってました。焦るというよりは、音楽でご飯が食べれるか食べれないか、それだけでしたね。ただ、もうハタチになる、仕事に就くか?とかいう時期で、そのMusic Revolutionがもう最後と思って受けたオーディションだったので、やっとグランプリ獲れたから、これはちゃんとやっていかないとな、って思ってましたね。

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