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じゃまおくんのザオリク的マンガ読み

オトナ男子に読んでほしい、禁断の“変態少女マンガ” 岡田あーみん3部作のススメ

 あーみん三部作の最終章となる『ルナティック雑技団』では突然、画のテイストがグレードアップして、まるで少女マンガのようになりますが、それはあくまで見た目だけ。やはり少女マンガの皮をかぶった、変態ギャグマンガでした。少女マンガ風の画柄で一瞬油断させられるだけ、逆にタチが悪いです。

 本作品のヒロインは星野夢実。両親が海外出張となったために、父の部下である天湖(てんこ)家に下宿することになります。

 天湖家には、夢実が通う学園のプリンスであり、孤高の貴公子といわれるスーパーイケメン、天湖森夜(もりや)が住んでおり、憧れの森夜と夢実による一つ屋根の下のあま~いラブコメディになる……かと思われたところが、岡田作品にそんな少女マンガの一般常識は通用しません。

 そこに立ちはだかるのは、森夜の母親、ゆり子(通称:マダムゆり子)。この女こそ佐々木光太郎の女版であり、あーみん三部作の中でも群を抜くレベルの変態キャラなのです。

 マダムゆり子は、溺愛する森夜と夢実がいい仲になるのを徹底的に妨害します。その一つ一つのセリフがまた狂気を帯びています。

「ご上司さまのご令嬢さまがこんな むさくるしい所にようこそ。わたくし天湖とつがいになっておりますゆり子でございます」

 初めはこんなセリフで夢実を丁重に迎え入れるゆり子。まあ、この時点ですでに人として何かがおかしいセリフですが。夢実と森夜が接近しだすと、すぐにタガが外れたように狂気のセリフを連発。

「出てけーめぎつね このいら草でおいはらってやるー」
「思春期から発情期へ通じるけもの道をなんとかなんとか寸前で禁猟区よ!!」
「あの女は魔性の女…男をまどわす夢食い妖婦(バンプ) 少女の仮面の下は獣盛りの東洋毒婦」
「よくもうちの息子を そのイヤらしいひとさし指で なぶり いたぶり もてあそんでくれたわねェ」

……仮にも、夫の上司の娘へ向けて話す言葉とは到底考えられないレベルです。もちろんマダムゆり子のほかにも、

「学校なんかやめちゃってデカダン酔いしれ暮らさないか、白い壁に『堕天使』って書いて!?」

 みたいな「特攻の拓」もビックリの中二病あふれるイカしたセリフを吐く愛咲ルイや、

「その生意気なセーラー服と大人を軽蔑しきった白いソックスがどんなに私をイライラムラムラさせているかわかってらっしゃいますか お嬢様」

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