『耳の穴』ウエラン・井口浩之の「コント師イジリ」と、かつてバナナマン・設楽が語った「売れ方」の話
サザン桑田佳祐が明かした「歌うたい」の決意 セルフライナーノーツ『葡萄白書』を読む
2015/04/01 09:00
リアルサウンド
さらにライナーノーツでは、「歌うたい」というフレーズに寄せて、表現者としてのスタンスを率直に綴っている。
「「歌うたい」という言葉には、結局自分は生まれながらにして只の歌手で在りたいという、アイデンティティとロマンチシズムが含まれている。ちょっとカッコ良すぎるだろうか? それがたとえ辛くて悲しい気持ちであっても、歌で自分の気持ちを表明することが許されるのは、音楽人として何より幸せだ。いま私が憧れるのはただの「歌うたい」。ちょっとバランスが悪くて、辻褄が合わなくて、言い訳がましい、そんなひとりの「歌うたい」なのだ。」
誰もが口ずさめるポップミュージックでありつつ、現代社会や音楽文化、さらには人生についての洞察に満ちたアルバム『葡萄』。桑田佳祐の歌世界をより深く味わいたいという方は、ぜひ『葡萄白書』に収められたライナーノーツ全文を読んでいただきたい。
(文=神谷弘一)
最終更新:2015/04/01 09:05