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嵐がジャニーズの後輩に与えた影響 各メンバーの姿勢はどう引き継がれていったか(後篇)

独自の視点で世界のトビラを開けた二宮和也

 二宮は、その演技力でハリウッドのクリント・イーストウッド監督に「類まれなる才能」と評された実力者。映画「硫黄島からの手紙」で、ジャニーズ初の日本アカデミー賞候補に選ばれるなど、華々しい経歴を持つ。さらに、これまで数々の映画やドラマ、舞台に出演し、そのたびに監督やプロデューサーから絶賛されている。ところが、二宮自身は芝居に特化するつもりはないという。その理由を、監督や共演者とのパワーバランスを考えてのことだとか。アイドルでいることこそが、自分が芝居をしていく上でとても大切なのだというのを俯瞰しているのだ。このバランス感覚こそが二宮の大きな魅力だ。

 二宮は、つねに独特な感性で人との距離感を正確に把握しているように思える。ゲストを迎えるトーク番組では空気を敏感に察知してツッコミを入れたり、ときには大御所のゲストにタメ口をきいたりする。一見、自由気ままに振舞っているようだが、それは相手の微妙な変化に気がつけるからこそできること。気づけば彼の作り出す空気に周りが寄っていくというスタンスは、どこか玉森裕太(Kis-My-Ft2)や橋本良亮(A.B.C-Z)につながっているように思える。

 また、二宮はリーダーの大野との親密な関係が「大宮」コンビとしてよく話題になる。コンサートでは二宮が大野のおしりを触ったり、キスをしたりと、とにかく仲の良さを感じさせる行動が満載なのだ。雑誌のインタビューでもお互いを思い合うようなコメントも多くあり、コンビとしての相思相愛感がファンにはたまらない。そんなふたりがくっつくたびに、ファンからは大きな歓声がわくことから、メンバー同士のボディタッチはファンに喜ばれるという文化がジャニーズの中に根づいたように思える。そこからHey!Say!JUMPの「SUPER DELICATE」での山田涼介と中島裕翔、Sexy Zoneの「King&Queen&Joker」での佐藤勝利と中島健人が濃厚にに絡み合う振りつけが導入されたのも、少なからず彼らの影響があるのではないだろうか。

 そんなファンが心躍らせるような絡みを見せる一方で、趣味のゲームに没頭して休日が1日つぶれるなど、私生活がアイドルらしからぬ点を披露するのも、バランス感覚に優れた二宮ならでは。一説には、ゲームに集中していると思いきや、周りの会話はしっかりと聞けているという驚異的な能力も持っているとか。そんな器用な二宮はバック転や手品など特技をいくつも持っているのだ。多彩な趣味があるという意味では、中島裕翔(Hey!Say!JUMP)のドラムや中島健人(Sexy Zone)のピアノにも同じことが言える。コツコツと自分の興味を持った世界を追求し、気づけばプロ並みの腕前を習得。そして自己表現の一つとして活かしていくというスタイルだ。

 二宮も、実に多くの楽器を弾きこなし、作詞作曲にも精力的に取り組んでいる。自分では、あまり後輩との関わりはないというが、薮宏太(Hey!Say!JUMP)や、ドラマ「流星の絆」で共演した錦戸亮(関ジャニ∞)とは個人的にご飯に行く仲だそうだ。彼らに共通するのも自ら歌を作れるということだ。自分たちが表現したいものを、イチから作っていくという感覚を、後輩グループたちに示した貴重な存在だといえるだろう。

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