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怒髪天はなぜいつも“想像の斜め上”を行くのか? 主催&出演イベントから独自スタンスを考察

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 メインステージのO-EAST“大福ステージ”では、増子曰く「後にやりたくないバンド、2TOP」という、SAとSCOOBIE DOが熱いステージを繰り広げる。タイトなビートのパンクロックと、うねるグルーヴを響かせるファンクロック。硬派な両バンドは怒髪天の方向性とは異なるが、「“仲間のような”じゃねえ、仲間だよ」と増子に言われたことを明かすシュウ(SCOOBIE DO)のMCに、バンドの横のつながり、人望の厚さを垣間みる、このイベントの意味を感じる一幕でもあった。

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 そして、怒髪天に欠かせないもの、酒である。O-WEST入り口には“振る舞い酒”がある。ステージ進行の被りはほぼないのだが、隙間のないタイトなタイムテーブルのため、すべて観ようとするのは大変だ。だが、酒を片手に自由きままに、まったりと2会場を行き来する幅広い来場者に、このゆるいイベントらしい光景を見た。

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 最後を飾るのはもちろん、怒髪天のステージだ。「酒燃料爆進曲」「押忍讃歌」と序盤から盛り上げ、「トーキョー・ロンリー・サムライマン」での女王・八代亜紀の登場に会場全体が沸く。まさに〈昭和のメロディー道連れに 平成の風を肩で斬る〉ような八代&増子のデュエットは、声の相性ともに意外?にもバッチリである。カトウタロウ(Gt.)と奥野真哉(Key.)をサポートに迎え、会場一体のフリつき大合唱の『雨の慕情』。「八代さんとの共演はボーカリストとして苦行ですよ」「無粋な者は引っ込みます」といいながらも、イントロに合わせて「歌は世につれ世は歌につれ、昭和が生んだ演歌の女王・八代亜紀さんが今宵、大怒髪展のために歌います、曲は『雨の慕情』」と浜村淳風の曲紹介ナレーションをしっかり務めてからはけていく。さすが増子である。

増子「子どもの頃から聞いてます!」
八代「子どもの頃?!」
増子「大人になってから聞きました!(汗) 最近ですもんね!!」

 誰もが知る名曲「舟歌」で演歌の神髄を見せ、再び増子とのデュエット「Fly Me to the Moon」。「いやぁ、今年も終わった、いい年だったねー、来年もよろしくねー」演歌の女王降臨による壮大な年末感で大団円を迎え、バラクーダのカバー「日本全国酒飲み音頭」、バカ騒ぎの〈酒が飲める 酒が飲める 酒が飲めるぞ!〉大合唱でイベントは幕を閉じた。

 余談だが、この日同じく渋谷のクラブクアトロでは交友の深い、ザ・コレクターズのワンマンライブが行われていた。あちらは17時スタート。怒髪天のステージは19時10分〜だった。終演後にクアトロからO-EASTへ来た来場者がどれほどいたのか解らないが、この被らせない細かい配慮に、加藤ひさしも「増子は良いヤツだよ」と自身のポッドキャスト番組で語っていた。

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