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ライブハウスにいちばん近いフェスーー『SATANIC CARNIVAL’15』が生み出したカルチャーと熱狂

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G-FREAK FACTORY/Photo by 瀧本”JON…”行秀

 MONGOL800がSATAN STAGEを盛り上げる裏では、G-FREAK FACTORYもまた熱いパフォーマンスを繰り広げていた。「MONGOL800の裏だというのに、こんなに集まってくれてありがとう」といって、魂のこもったポエトリーリーディングを披露する茂木洋晃。その説得力のある言葉の数々に、オーディエンスが引き込まれているのがわかる素晴らしいステージだった。同じように貫禄のステージを披露したのは、怒髪天だ。「バンド名が漢字なのは俺たちだけだ」と笑わせつつ、「日本全国酒飲み音頭」などのユーモア溢れる選曲でオーディエンスを楽しませていた。

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怒髪天/Photo by 瀧本”JON…”行秀

 同イベントの開催前、リアルサウンドで行った鼎談【怒髪天・増子 × 10-FEET・TAKUMA × G-FREAK FACTORY・茂木、これからのフェス文化を語る】にて、怒髪天の増子は「俺はフェスとかイベントって、やっぱりお祭りだと思うんだよね。ちゃんと意図が分かるお祭り。そういうもんであってほしいんだよね」と語っていた。『SATANIC CARNIVAL’15』はたしかに、出演陣はもちろん、ステージ構成や出展ブースまで、主催者側のコンセプトがしっかりと反映されており、ここでしかできない“お祭り”になっていた。オーディエンスの盛り上がり方がライブハウス並みになっていたのは、このフェスがただの見本市ではなかったことの何よりの証明だろう。

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10-FEET/Photo by Tetsuya Yamakawa[showcase]

 バンド・Ken Yokoyamaとして出演した横山健は、「俺はこのフェスはほとんどタッチしていなくて、今回は一出演者として出ている」と自身のスタンスを表明し、同イベントがPIZZA OF DEATH RECORDSのスタッフが主導していることを告げたが、その根底にはかつてのAIR JAMのような音楽カルチャーとしてのフェスを生み出したいという意思があったはずだ。その意思を汲んでか、10-FEETのTAKUMAは「怪我はするなよ、でもその寸前まで行け!」とオーディエンスを煽る。ダイブもモッシュも禁止しないのが、『SATANIC CARNIVAL』のあり方だ。

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FACT/Photo by yuji honda

 そして最後には、15年いっぱいでの解散を発表しているFACTが登場。この日の大団円ともいえるライブに、フロアは満員状態だ。海外でも支持される圧倒的な迫力のサウンドと、ライブパフォーマンスと一体となった映像演出、派手なライティングで、この日最後のライブを大いに盛り上げた。イギリス人のメンバーであるAdamは「世界中を観ているけれど、日本のシーンがいちばんすごいよ!」と語るように、この光景、この熱狂はきっと『SATANIC CARNIVAL』でしか味わえないものに違いない。

 今年で2回目の開催でありながら、その独自性を発揮し、人気フェスとして定着していくことを伺わせた『SATANIC CARNIVAL’15』。今後、同イベントがシーンを牽引していくことは間違いないだろう。

(文=松田広宣)

最終更新:2015/06/29 09:00
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