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週刊誌スクープ大賞

「7月AVデビュー」元・地方局女子アナは誰だ!?

 お前は、自分が殺した被害者や遺族の「苦しみ」は考えたことはないのか。思わず本に向かって叫んでしまった。

 第二部は、母親や弟たちへの愛を告白しているが、自分が殺めた2人への懺悔の言葉は限りなく軽い。

 私は以前から言っているように、こうした本を出すべきではないというつもりはない。卑劣な殺人犯の手記であろうと、出版すことを規制してはいけない。だが、そうしたことを踏まえて考えてみても、この自慰行為のような独りよがりの未熟な本を、この段階で出すべきではなかったと、一読して思った。まれに見る「駄作」を世に出してしまった出版社と編集者は、出版界が劣化していることの象徴である。

 新潮が太田出版の岡聡社長をインタビューしている。なかなか興味深い。岡社長は、

「野菜を切るための包丁を売ったのに、その包丁が人殺しに使われてしまった。それで、『売る時に人殺しに使われると思わなかったのか』と責められてもねえ。我々は野菜を切るために一番切れ味の良い包丁を提供した。どこのものよりも野菜を切るのに役立つと思って出版したんです」

 バカな言い方をしたものだと思うが、新潮もこう難じる。

「彼は知らなかったのだろうか。事件当時、少年Aが犯行声明に〈汚い野菜共には死の制裁を〉と記していたこと。事件後に母親と面会した少年Aが、『弱い者は野菜と同じや』と言い放ったと報じられていることを。つまり、被害者を『野菜扱い』していたことを……」

 文春でノンフィクション作家の高山文彦氏が言っていることが、的を射ていると思う。

「金銭を得ることを最優先に考えたため、このようなレベルの低い代物が出来上がったのでしょう。(中略)本来、出版社の大人たちがAに対し、世の中の道義・論理を諭すべきなのに、一緒になって金儲けに走っていて、呆れる他ない」

 ネットではAの実名はもちろん、彼が今どこにいるのか探しが始まっている。本を出したため、母のように慕っていたという精神科の女医や支援してくれていた人たちからも批判され、再び世間の好奇の目にさらされることになったAのこれからは、これまで以上に茨の道が続くことになる。

 現代で、佐藤優氏がこの本についてこう述べている。

「本書について筆者がいちばん違和感を覚えたのは、匿名で出版されていることだ。32歳の大人の判断として本を出し、経済的利益(印税)を得るのだから、実名を名乗るのが当然の礼儀だ」

 ポストでも、ビートたけしがこう言っている。

「結局この『元少年A』ってのは、『酒鬼薔薇聖斗』と名乗って犯行声明をマスコミに送った頃から、一貫して『目立ちゃ何をやってもいい』って根性のままなんだよ。世の中が自分のことを忘れかけてきたから、もう一度社会の注目を浴びようとしているだけなんでさ。本当に『更生した』というのなら、『一生かけてでも遺族にどう詫びを入れるか』って考えになるはずだろ。自分の人生とかやりたいことなんて二の次で、どうやって償っていくのかって発想にならなきゃウソなのに、コイツの場合は、遺族を傷つけたっていいから『自己表現』をやりたいってことなんだからほとほと呆れるんでさ。(中略)やっぱり出版社やマスコミは、そんなヤツに簡単に手を貸しちゃダメだよ。もちろん『表現の自由』とか『出版の自由』があって、犯罪者の告白を本にすること自体が法的には問題なかったとしても、それが『下品極まりないこと』っていう当たり前の感覚がなけりゃさ」

 蛇足だが、アサヒ芸能にもこんな話が載っている。

「愛媛・松山市のヘルス嬢Pさん。
『私のお客さんで年齢も見かけも酒鬼薔薇にソックリな人が来ていたんです。太い眉とつり上がった目が、事件当時に出回った写真の顔と同じでした。お店では「自分は長い間幽閉されていた」と話していました』
 Pさんに接触すると、この男の一風変わったプレイが明らかとなった。
『プレイ前にはいつも「愛するママへ」と書かれた手紙を渡されました。シャワーを浴びたあとは、「ママ、だっこして」と甘えてきて、動物のように私の顔を舐め回すんです。だけど、いつも射精に達することはありませんでした』」(アサ芸)

 元少年Aは本の中でも、事件を起こして以来射精することはないと書いている。もしかして、本物かも……。

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