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HIVワクチンを捏造した韓国人男性が米国で逮捕! 米・科学界のパンドラの箱が開く!?

post_8879.jpgイメージ画像(Thinkstockより)

 画期的なHIVワクチンを完成させたかのように装い、巨額の研究費を詐取したとして、米国に住む韓国系男性に実刑判決が下された。

 今回、懲役4年6カ月の実刑判決を受けたのは、アイオワ州立大学の教授だったハン・ドンピョ被告。被告は、2009年から2013年にかけて、人間の抗体とウサギの血を混ぜ、HIVワクチンの研究結果を捏造していた。

 この研究でハン被告らチームが得ていた研究費は、数百万ドルに及ぶという。事件発覚当初、ハン被告のチームメンバーはそのことを知らず、秘密裏に事を進めていた被告は責任を取り、大学を辞職。また、米・監査団体(ORI)から、研究資格停止3年の処分を受けた。

 ただ、事件はここで終わらなかった。アイオワ州選出のチャールズ・グレスリー上院議員(共和党)が、「数百万ドルの血税を横領したのに、処罰が甘すぎる」と激怒。ORIに抗議の書簡を送ったことで、連邦警察が捜査に着手し、今回の判決に至った。

 この事件について興味深いのは、同事件を通じて「これまで米国では、科学者が厳罰に処されるということが少なかった」と、メディアを中心に強調されている点だ。

 同事件を報じたワシントン・ポスト紙は、「米国で、研究捏造のために科学者が処罰されるのは非常に珍しい」と指摘。一方、ニューヨーク大学・メディカルセンターのアーサー・キャップラン氏は、「この事件を契機に、研究者たちは、欺瞞が刑事処罰につながるということに気づくだろう」としている。

 一人の韓国系男性が起こした捏造劇が、米国全体における科学者の不正に対して、厳罰化の道を開きそうな気配である。

 ところで、素人としては、ウサギの血で研究結果が捏造できるという話は少し驚きである。数百万ドルの研究費が下りるのであれば、審査やチェックも厳しいはず……。常人には、とても理解も想像もできない世界の話である。

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